フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

ここぞの強さ

2009-06-19 17:55:32 | Weblog
今度の日曜日に、東海ラジオの50周年記念番組「帰って来たミッドナイト東海」に出演する事になり、当時の番組の録音テープを聞くと、昭和49年の『長嶋引退セレモニー』のシーンでした。私が担当する番組、つまりドラゴンズファンの私が敢えて取り上げるほど日本人の心を揺さぶった選手だったわけですが、その理由の一つはここぞという場面での強さが上げられるでしょう。
その録音テープの解説は、ライオンズで活躍した豊田泰光さんでしたが、その豊田さんの最近の新聞コラムに「9回2死に表れる人間性」がありました。リードされた九回の二死で回ってくる打席ほど嫌なものはない。最後の打者になるのは屈辱だ。と書いていますが、長嶋さんの記憶の中に九回二死からヒットを打ってノーヒットノーランを防いだことが何度かあったことを思い出します。もちろんここでヒットを打てば勝利に近付くシーンでの活躍は数え切れないでしょう。
話は飛びますが、日本の時代劇で危ない場面に主役が間に合い、悪人を倒すことが多くありますが、昔の映画館ではそんな時には拍手が鳴ったのも、ここぞという場面の活躍で溜飲を下げさせてくれるからです。
豊田さんはそのコラムの締めくくりに、試合の終わりの九回二死からの打率、打ち取られ方をしらべたら面白いかも知れないと言っていますが、私も是非知りたいと思いますね。いざという場面、ここぞという場面で強い選手がやはり、いつまでも記憶に残るのでしょうね。