フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

暑い一日

2009-06-23 18:50:05 | Weblog
都心部の気温が周辺部より上昇するヒートアイランド現象や、地球温暖化を防止する一環として、広島市は市庁舎南側の外壁のほぼ全面をつる植物で覆う緑化対策をこの程始めました。実験で平均温度が低くなる効果があったそうです。
地球温暖化を防ぐ方策としてCO2削減に目が向けられることが多いようですが、自然の恵みを活かすことをもっと取り入れてもいいですね。元々江戸と呼ばれた18世紀にはすでに百万の人口がありましたが、世界一のガーデンシティで緑が多かったそうです。飛鳥の森と鈴ヶ森に囲まれ、数多い鳥達が棲息していました。そうした環境だからこそ、一茶の句にみられるように生き物に対する優しさが育まれてきました。更に江戸市民は地形や埴生や水利など、土地の特性を大切にしていました。
明治以降、欧米に追い付き追い越せと開発を続け、自然と共生する気持ちを置き忘れてしまったのでしょう。今こそその忘れ物を取りに戻らなければいけません。緑のある場所に出かけなければ癒しを感じないとしたら、毎日の生活で身を削っていることになります。普段何処にいても、自然の恵みを享受できる都市空間を造ることを再優先課題にして取り組むべきでしょう。