フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

ゾウ

2009-06-11 19:00:04 | Weblog
「ゾウさん、ゾウさん、お鼻が長いのね」と歌うのが孫へのあやし歌として定番ですね。名古屋の東山動物園で飼育していた雄のアフリカゾウの「チー」が9日、34才で死にました。人間でいうと約40才だそうです。
ゾウはパンダと同じように子供たちの人気者です。1408年に日本にきてからいつの時代でも人気者でした。江戸時代の享保13年に長崎に来たゾウはその長崎を出発して2ヶ月かけて江戸まで歩いてきました。その距離350里(1400キロ)。道中はどこでも黒山の人だかり。京都では天皇にもお目通りしたとのこと。東海道を桜の季節にのったり歩く姿を想像すると楽しいですね。
最近では「夢をかなえるゾウ」がベストセラーになるなどゾウは我々の中ではどこまでもアイドルです。ところがアフリカゾウの本場ケニアでは、ゾウを困った存在だという所も多いのです。ゾウが畑を荒らすのです。ゾウの侵入を防ごうとフェンスにハチの巣をつけて、ぶつかってくるゾウの目にハチが攻撃して撃退する方法を取っているそうです。
まあこの話は横において、ゾウの特徴は記憶力の良い動物という以上に優しいイメージがあります。清らかな目を見ていると本当に心が癒されます。動物園は平和な国しかありませんという言葉がありますが、まさに平和の象徴がゾウです。「チー」の冥福を祈ります。