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竹取翁と万葉集のお勉強

楽しく自由に万葉集を楽しんでいるブログです。
初めてのお人でも、それなりのお人でも、楽しめると思います。

拾遺和歌集 巻12 歌番号748から752まで

2025年02月03日 | 拾遺和歌集 現代語訳 巻12

歌番号 748

詞書 題しらす

詠人 よみ人しらす

原文 安幾幾利乃 者礼奴安之多乃 於保曽良遠 美留可己止久毛 美恵奴幾美可奈

和歌 あききりの はれぬあしたの おほそらを みるかことくも みえぬきみかな

読下 秋霧のはれぬ朝のおほそらを見るかことくも見えぬ君かな

解釈 秋の霧の晴れない朝、大空を眺めるように、まったくに姿を見せない貴方です。

 

歌番号 749 拾遺抄記載

詞書 題しらす

詠人 よみ人しらす

原文 己比和比奴 祢遠多尓奈可武 己恵堂天々 以川己奈留良无 於止奈之乃左止

和歌 こひわひぬ ねをたになかむ こゑたてて いつこなるらむ おとなしのさと

読下 恋ひわひぬねをたになかむ声たてていつこなるらんおとなしのさと

解釈 恋焦がれて声を上げて泣きましょう、でも、その泣き声を立てても人に聞こえないと言う、どこにあるのでしょう、音無の里は。

 

歌番号 750 拾遺抄記載

詞書 しのひてけさうし侍りける女のもとにつかはしける

詠人 もとすけ

原文 遠止奈之乃 加者止曽川為尓 奈可礼遣留 以者天毛乃於毛不 比止乃奈美堂者

和歌 おとなしの かはとそつひに なかれける いはてものおもふ ひとのなみたは

読下 おとなしのかはとそつひに流れけるいはて物思ふ人の渡は

解釈 音無の河となってついには流れる、その言葉ではありませんが、ついに流れ出しています、声に出すことなく貴女を恋焦がれる私の涙は。

 

歌番号 751 拾遺抄記載

詞書 題しらす

詠人 よみ人しらす

原文 可世佐武美 己恵与者利由幾 武之与利毛 以者天毛乃於毛不 和礼曽万左礼留

和歌 かせさむみ こゑよわりゆく むしよりも いはてものおもふ われそまされる

読下 風さむみ声よわり行く虫よりもいはて物思ふ我そまされる

解釈 風が肌寒く鳴く声が弱り行く虫よりも、貴女に告白することなく恋焦がれる私の方が、もっと、弱って行っています。

 

歌番号 752 拾遺抄記載

詞書 題しらす

詠人 よみ人しらす

原文 志可乃安満乃 徒利尓止毛世留 以左利火乃 本乃可尓以毛遠 美留与之毛可奈

和歌 しかのあまの つりにともせる いさりひの ほのかにいもを みるよしもかな

読下 しかのあまのつりにともせるいさり火のほのかにいもを見るよしもかな

解釈 志賀の海人の釣りをするときに灯す漁火が仄かに見える、その言葉ではありませんが、仄かに姿を見た貴女、その貴女に出会う手立てがありません。

 

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拾遺和歌集 巻12 歌番号743から747まで

2025年01月31日 | 拾遺和歌集 現代語訳 巻12

歌番号 743

詞書 題しらす

詠人 よみ人しらす

原文 加多幾之乃 万川乃宇幾祢止 志乃比之八 左礼者与川為尓 安良者礼尓个利

和歌 かたきしの まつのうきねと しのひしは されはよつひに あらはれにけり

読下 かた岸の松のうきねとしのひしはされはよつひにあらはれにけり

解釈 片方の岸に生える松の浮き根、その言葉ではありませんが、貴女が待つでしょうと浮き寝のために忍びこんだことが、やはり予想通りに、ついに貴女の親に見つかってしまいました。(これからは、公認の我が妻ですね)

 

歌番号 744 拾遺抄記載

詞書 題しらす

詠人 人まろ

原文 安比美天者 以久比左々尓毛 安良祢止毛 止之川幾乃己止 於毛本由留可奈

和歌 あひみては いくひささにも あらねとも としつきのこと おもほゆるかな

読下 あひ見てはいくひささにもあらねとも年月のことおもほゆるかな

解釈 貴女と体を交わす関係になってから、それほども時は経っていませんが、長い年月を過ごしたように感じられます。

 

歌番号 745

詞書 題しらす

詠人 人まろ

原文 止之遠部天 遠毛飛/\天安 比奴礼者川 幾比乃美己曽宇 礼之可利个礼

和歌 としをへて おもひおもひて あひぬれは つきひのみこそ うれしかりけれ

読下 年をへて思ひ思ひてあひぬれは月日のみこそうれしかりけれ

解釈 長い年を経てもただ貴女のことを思い思っていて、やっと、貴女を抱くことが出来て、その過ごした恋焦がれた月日ばかりですが、今、この時は感激しています。

 

歌番号 746

詞書 題しらす

詠人 人まろ

原文 春幾以多毛天 布个留以多万乃 安者佐良八 以可尓世无止可 和可祢曽女个无

和歌 すきいたもて ふけるいたまの あはさらは いかにせむとか わかねそめけむ

読下 すきいたもてふけるいたまのあはさらは如何せんとかわかねそめけん

解釈 杉板を用いて葺いた板間はぴったりと合う、その言葉とは違い、もし、貴方との体の相性が合わなかったら、私はどうしましょうと心配をして、私は貴方との初めての夜を迎えます。

 

歌番号 747

詞書 題しらす

詠人 よみ人しらす

原文 己奴可奈止 志波之者比止尓 於毛者世无 安者天可部利之 与比乃祢多左尓

和歌 こぬかなと しはしはひとに おもはせむ あはてかへりし よひのねたさに

読下 こぬかなとしはしは人におもはせんあはてかへりしよひのねたさに

解釈 今日はもうやって来ないだろう、と、少しの間、あの人に思わせよう、昔、逢いに行っても逢ってくれずに追い返された、あの宵の妬みとして。

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拾遺和歌集 巻12 歌番号738から742まで

2025年01月30日 | 拾遺和歌集 現代語訳 巻12

歌番号 738

詞書 題しらす

詠人 よみ人しらす

原文 美尓己比乃 安満利尓之可八 志乃不礼止 比止乃志留良无 己止曽和比之幾

和歌 みにこひの あまりにしかは しのふれと ひとのしるらむ ことそわひしき

読下 身にこひのあまりにしかはしのふれと人のしるらん事そわひしき

解釈 我が身に恋焦がれることが有り余ってしまったので、恋心を隠していても、世間の人が気づいてしまいそうで、そのことが恥ずかしく辛いです。

 

歌番号 739

詞書 題しらす

詠人 よみ人しらす

原文 志乃比川々 於毛部者久留之 寸美乃恵乃 万川乃祢奈可良 安良者礼奈者也

和歌 しのひつつ おもへはくるし すみのえの まつのねなから あらはれなはや

読下 しのひつつおもへはくるしすみの江の松のねなからあらはれなはや

解釈 心の内に隠していて恋焦がれることは辛いです、住之江の松の根、その言葉ではありませんが、機会を待ち恋しく泣きながらも、世に現れて私の恋心が気付かれないでしょうか。

 

歌番号 740

詞書 忠房かむすめのもとに、ひさしくまからてつかはしける

詠人 大納言きよかけ

原文 須美世之乃 万川奈良祢止毛 飛佐之久毛 幾美止祢奴与乃 奈利尓个留可奈

和歌 すみよしの まつならねとも ひさしくも きみとねぬよの なりにけるかな

読下 住吉の松ならねともひさしくも君とねぬよのなりにけるかな

解釈 住吉の松の並び根、その言葉ではありませんが、貴女と共寝することがこのところありませんでしたが、(こうしてお願いすれば、)貴女と共寝をすることになりますよね。

 

歌番号 741

詞書 返し

詠人 忠房かむすめ

原文 飛佐之久毛 於毛本恵祢止毛 須美世之乃 万川也布多々比 於比加者留良无

和歌 ひさしくも おもほえねとも すみよしの まつやふたたひ おひかはるらむ

読下 ひさしくもおもほえねとも住吉の松やふたたひおひかはるらん

解釈 久しいとは思いませんが、さて、千歳の命の住吉の松は、再び生い変わったのでしょうか、(並び寝する相手は私ですか、韶子内親王様じゃないですか。)

注意 大納言清蔭と韶子内親王との婚姻後の歌とされています。

 

歌番号 742 拾遺抄記載

詞書 あるをとこの、松をむすひてつかはしたりけれは

詠人 よみ人しらす

原文 奈尓世武尓 武寸美曽女个无 以者之呂乃 万川者飛佐之幾 毛乃止志留/\

和歌 なにせむに むすひそめけむ いはしろの まつはひさしき ものとしるしる

読下 なにせむに結ひそめけんいはしろの松はひさしき物としるしる

解釈 どうして、このように貴方との体の関係を結び始めたのでしょう、磐代の松、その言葉ではありませんが、貴方の訪れを待つ時間が長いことだと、知ってはいましたが。

 

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拾遺和歌集 巻12 歌番号733から737まで

2025年01月29日 | 拾遺和歌集 現代語訳 巻12

歌番号 733 拾遺抄記載

詞書 女につかはしける

詠人 よみ人しらす

原文 由女与利毛 者可奈幾毛乃者 加个呂不乃 保乃可尓美恵之 加个尓曽安利个留

和歌 ゆめよりも はかなきものは かけろふの ほのかにみえし かけにそありける

読下 夢よりもはかなきものはかけろふのほのかに見えしかけにそありける

解釈 夜に見る夢よりも儚いものは、陽炎のように仄かに拝見した貴女の姿です。

 

歌番号 734 拾遺抄記載

詞書 天暦の御時歌合に

詠人 たたみ

原文 由免乃己止 奈止可与留之毛 幾美遠美武 久留々万川万毛 佐多女奈幾与遠

和歌 ゆめのこと なとかよるしも きみをみむ くるるまつまも さためなきよを

読下 ゆめのことなとかよるしも君を見むくるるまつまもさためなきよを

解釈 寝て見る夢のようにどうして夜に限って貴女と逢うでしょうか、(いや、一日中、お逢いしたいものです、)日が暮れる時を待つ間も、確かなことがないこの世にあって、

 

歌番号 735 拾遺抄記載

詞書 天暦の御時歌合に

詠人 したかふ

原文 己飛之幾遠 奈尓々川个天可 奈久佐女武 由女多尓美恵寸 奴留世奈个礼八

和歌 こひしきを なににつけてか なくさめむ ゆめたにみえす ぬるよなけれは

読下 こひしきを何につけてかなくさめむ夢たに見えすぬる夜なけれは

解釈 この恋焦がれる気持ちをなににかこつけて慰めようか、夢でさえ逢えない、だって、恋焦がれてその夢を見るはずの寝る夜自体がないのだから。

 

歌番号 736

詞書 女のもとより、くらきにかへりてつかはしける

詠人 したかふ

原文 安遣久礼乃 曽良尓曽和礼者 末与比奴留 於毛飛己々呂乃 由可奴万尓/\

和歌 あけくれの そらにそわれは まよひぬる おもふこころの ゆかぬまにまに

読下 あけくれのそらにそ我は迷ひぬる思ふ心のゆかぬまにまに

解釈 まだ夜が明けきらない暗い時分、通い馴れて知っているはずの私ですが、道に迷ってしまった、貴女のことを思う心のせいで、足の運びがおぼつかないために。

 

歌番号 737

詞書 源公忠朝臣、日日にまかりあひ侍りけるを、いかなる日にかありけむ、あひ侍らさりける日、つかはしける

詠人 つらゆき

原文 堂万本己乃 止遠美知毛己曽 比止者由遣 奈止々幾乃万毛 美祢者己比之幾

和歌 たまほこの とほみちもこそ ひとはゆけ なとときのまも みぬはこひしき

読下 たまほこのとほ道もこそ人はゆけなと時のまも見ねはこひしき

解釈 立派な公の道中を示す矛、その立派な道の道のりが遠くても人は行きなさい、(そのように差し障りがあっても逢いに行くべきなのですが、このように逢えないと、)一時でも貴女に逢わないと恋しさが優ります。

 

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拾遺和歌集 巻12 歌番号728から732まで

2025年01月28日 | 拾遺和歌集 現代語訳 巻12

歌番号 728

詞書 女に物いひはしめて、さはる事侍りてえまからて、いひつかはし侍りける

詠人 在原業平朝臣

原文 加々良天毛 安利尓之毛乃遠 志良由幾乃 飛止比毛布礼者 万左留和可己比

和歌 かからても ありにしものを しらゆきの ひとひもふれは まさるわかこひ

読下 かからても有りにしものをしらゆきのひとひもふれはまさるわかこひ

解釈 このようなことがあっても、貴女との心は通っていたのですが、白雪が一日でも降る、その言葉の響きではありませんが、一日でも時が経てしまうと、貴女への気持ちが優る、私の恋心です。

 

歌番号 729 拾遺抄記載

詞書 女につかはしける

詠人 よしのふ

原文 安佐己保里 止久留万毛奈幾 々美尓与利 奈止天曽本川留 多毛止奈留良无

和歌 あさこほり とくるまもなき きみにより なとてそほつる たもとなるらむ

読下 あさこほりとくるまもなききみによりなとてそほつるたもとなるらん

解釈 あさ、氷が融けるように、打ち解ける心の隙間も無い貴女のために、どうして、びっしょり濡れたのでしょう、私の袂なのでしょう。

 

歌番号 730 拾遺抄記載

詞書 女につかはしける

詠人 よみ人しらす

原文 三遠川女者 川由遠安者礼止 於毛飛可奈 安可川幾己止尓 以可天於久良无

和歌 みをつめは つゆをあはれと おもふかな あかつきことに いかておくらむ

読下 身をつめは露をあはれと思ふかな暁ことにいかておくらん

解釈 我が身を抓み痛さを感じると、儚い命の露を残念に思います、(逢って貰えない貴女のための独り身の)暁ごとに、どのように暮らしましょうか。

 

歌番号 731 拾遺抄記載

詞書 女につかはしける

詠人 よみ人しらす

原文 宇之止遠毛飛 毛乃可良比止乃 己飛之幾者 以川己遠志乃不 己々呂奈留良无

和歌 うしとおもふ ものからひとの こひしきは いつこをしのふ こころなるらむ

読下 うしと思ふものから人のこひしきはいつこをしのふ心なるらん

解釈 辛いと思う、その思いから貴女が恋しいこの心は、一体、どこを恋焦がれる気持ちからなのでしょうか。

 

歌番号 732 拾遺抄記載

詞書 女につかはしける

詠人 よみ人しらす

原文 与曽尓天毛 安利尓之毛乃遠 者奈寸々幾 保乃可尓美天曽 比止者己比之幾

和歌 よそにても ありにしものを はなすすき ほのかにみてそ ひとはこひしき

読下 よそにても有りにしものを花すすきほのかに見てそ人は恋しき

解釈 貴女との距離があっても、それでも関係は続いていた、花薄を仄かに眺める、その言葉ではありませんが、今は貴女の姿を仄かに見ていますが、それでも貴女が恋しいのです。

 

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