旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

普天間移転問題と沖縄県民の真意③

2012-02-13 15:44:00 | 政治経済

 

 2月12日付毎日新聞は、「国連の会議に参加資格を持つNGO『反差別国際運動』など3団体が10日、ジュネーブの人権差別撤廃条約の委員会に対し、県内移設計画の見直しなどを日本政府に勧告するよう求める申し立てを行った」と報じている。申し立ての理由は、そもそも沖縄の米軍基地自体、日本国の琉球国編入(1879年の明治政府による琉球処分)以来続く先住民への差別と主張、以降日本政府は、沖縄先住民に戦争などで多大な犠牲を強いてきたとしている。
 加えて申し立ては、「面積で国土の0.6%の沖縄に在日米軍基地の74%が集中しているのも歴史的差別政策の一環であり、普天間飛行場の県内移設は、この差別構造を続けるもの」と指摘している。
 多くの日本国民に、沖縄先住民に対する差別意識などないと信じる。私自体そんな意識は持っていない。しかし言われてみれば、「0.6%の土地に軍事基地の74%を押し付けている」実態はあまりにも異常であり、事実として差別していると言われても仕方あるまい。少なくとも世界のほとんどの国の人々にはそう映るであろう。
 沖縄県民はそれを我慢してきたのだが、「半世紀以上我慢してきた。もうそろそろ他所へ移してくれ」というのは、真意どころか悲痛過ぎる叫びであり、それでも我慢させようというのは、世界の人に差別と受け取られても反論できまい。沖縄県民の真意は、世界的レベルで認められてきつつあるのだ。

 アメリカと腹を割って話すか、他県のどこか受け入れ先を探すしかないのではないか? もちろん、アメリカと交渉するとすれば、その先に「日本の軍備をどうするのか」、それとも「憲法9条の絶対的平和主義を維持するのか」という大問題をも避けて通らない腹をくくる必要があるが…。


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