旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

スポーツ界での日本の地位は? …W杯サッカーの対ドイツ戦勝利に因んで

2022-11-26 14:53:36 | スポーツ



 カタールで開かれているW杯サッカー初戦で、日本がドイツに勝って大騒ぎである。国内だけでなく、海外でもかなりのニュースになっているらしい。何といってもドイツは、過去4回の優勝を誇る強国であり、日本はべスト8入りを目標にする新興国であるからだろう。
 しかし、近時の出来事を辿ると、日本はスポーツ界でかなりの地位を占めてきたのではないかと思う。野球界では大谷選手が、メジャー100年の記録を塗り替えている。オリンピック陸上100メートルではファイナリスト入りを果たした。世界の8人に入るというのはトップ水準に達したことを意味するだろう。
 失われた30年を取り上げ、日本の国力低下を嘆き続けているが、スポーツ界ではトップ水準に迫りつつあるのかもしれない。
 話は変わるが、大相撲九州場所も大荒れだ。正代の大関陥落、御嶽海の大関復帰ならず、逆に若き王鵬(大鵬の孫)が、前頭13枚目にありながら優勝戦線を争い、ここ3日は、関脇豊昇龍(勝利)、元大関高安(敗北)、そして今日は大関貴景勝と、最高実力者と戦う。世代は目まぐるしく交代している。
 さて、これから始まる王鵬と、明日コスタリカと戦う日本の勝利に期待しよう。


広島カープ快勝——同一カード三連続完封勝利!

2022-09-05 14:40:27 | スポーツ



 広島カープが、地元広島球場で、横浜DeNAを相手に3試合連続無失点勝利という偉業を成し遂げた。9月2日の第一試合は、しばらく戦列を離れていたエース大瀬良が7回無失点、続く3日は遠藤が同じく7回を完封、昨日4日は玉村が6回を封じ、救援陣も頑張りぬいての結果であった。地元で、同一カード無失点三連覇は52年ぶりの快挙ということだ。
 打線も頑張って、2対0、4対0、7対0と尻上がりに好調だ。最後の7点は、カープの将来を背負う5番坂倉の、7回ダメ押しの満塁ホームランによるものだ。当初ローテーション入りしていなかった遠藤、玉村両投手の台頭も含め、楽しみな材料だ。
 それにしても野球の神様は粋な取り計らいをするものだ。阪神に三連敗して最下位転落に向かっていた弱い広島に、「もう野球などやめた」と言わせないためにプレゼントを与えたのだ。しかもその犠牲となった相手には、現時点で最強の、首位を伺う横浜DeNAを充てたのだ。このチームは、少々の犠牲を強いられても、弱音などはかない強いチームであることを知っているのだろう。
 さてカープは、このプレゼントをいかに生かすか?

  
  昨夜、13号満塁ホームランを放った坂倉


スポーツの“熱い夏”終わる

2022-07-26 14:30:14 | スポーツ



 昨日で世界陸上オレゴン大会がア終わった。サニブラウンの、日本人初の100メートルファイナリスト入り(7位)、男子4×400メートルリレーも決勝に進出して、銅メダルに迫る4位入賞など、短距離界でも世界と戦える力を示した。
 大相撲名古屋場所も終わった。暑さで有名な名古屋場所、加えてコロナ患者数十名を出して途中欠場続出、さすがの照ノ富士も力つき、大関正代と貴景勝に連敗して4敗、平幕逸ノ城(3敗)が初優勝した。
 予てから大器と騒がれていた逸ノ城の、遅まきの優勝であった。本人も、終ってみたら俺の優勝、と悠然としているかに見えた。
 プロ野球も一昨日で前半を終えた。わが広島カープは、同率2位と予想外の健闘をしている。交流戦最下位の時は、どこまで落ちるのか不安であったが、移籍組の秋山、長野などが存在感を示し始め、これで攻守がかみ合えば、まだいけそうな気もする。まあ、後半戦も長いので……。
 ただ、コロナの勢いは収まらず、第7波の波は高い。しかし重症者の数が少ないのが救いで、何とか収まることを願っている。


カープ(鯉)の季節去る。

2022-06-13 14:10:20 | スポーツ



 広島カープは、その名の通り5月までだと言われる。すべり出しこそ調子はいいが、6月以降は順位を下げていく。特にパシフィックとの交流戦に弱く、毎年最下位争いを演じる。今年もその例にもれず、交流戦で5勝13敗の最下位。それまで六つの貯金があったが一挙に借金生活に入った。
 金のないチームは、層の厚い頑強なチームが作れず、パシフィックの豪快なチームの前では、赤子の手をひねるようにやられる。さながら子供野球のようだ。
 しかし、いい選手は多い。何とかならないものかと思う。負ければ負けるほどそう思う。このいい選手を育て上げて、3年後の優勝を目指すか!?
 ああ、広島カープよ……

 

 


広島カープ首位に躍り出る

2022-05-12 13:59:14 | スポーツ



 5月は鯉の季節、広島カープの季節である。反面、ここをピークに転落していくので、「カープは5月まで」という言葉も定説になっている。
 予定通り(?)昨日横浜DENAに勝って首位に躍り出た。その中身が素晴らしい。主砲鈴木誠也を欠いてどうなることかと思っていたが、見事な全員野球でその穴を埋めて余りあるものがある。
 昨日現在、鈴木を欠いて本塁打こそ17本でリーグ最下位だが、チーム打率2.62で一位、防御率も2.91で一位である。当然ながら得失点差は48点と、2位(ヤクルト14点)以下を大きく引き離している。因みに打撃ベスト10には、2位に西川、3位に坂倉、8位にマクブルーム、9位に菊池と、4人をそろえている。
 投手陣も遠藤、アンダーソンが出てきて、大瀬良、森下、九里、床田と共に6人体制が出来上がれば、ローテンションは安定する。
 ただ、現在の貯金7は、5位横浜への8勝1敗と最下位阪神に対する7勝1分で稼いだもので、上位3チームには負越している。上位、特に巨人に勝ってこそカープの魅力で、現状の「弱きをくじき強気を助ける」姿は気に食わない。

 とはいえ、もしかして、鯉の季節を乗り越え、勝利の10月を迎えるのではないか? イヤ、イヤ…、すぐこのように甘くなるのがカープファンの悪いところで、過去、何十回も騙されてきているので、ここはグッと気を引き締めよう。。


女子カーリングの栄誉を称える

2022-02-23 20:56:13 | スポーツ



 冬季オリンピックを終えて、最後に称えられるべきは、女子カーリングの銀メダルであろう。ロコ・ソラーレというチームについては、語りつくせない魅力があるが、それはさておき、カーリングというゲームの魅力について記しておかねばなるまい。
 相互に石を投げ合い、最後にハウスの中央に一番近いストーンを得たチームが勝利する。1チーム4人が2投ずつ投げるので8投しかないが、その最初の投球からガードの石を投げる。先攻がハウスの中央を占めても、後攻に必ず打ち出されるから後攻が圧倒的に有利だからだ。つまり味方が最後にハウス中央に投げるであろう石を守るために、最初からガードの石を投げる。そしてその位置関係が勝敗を決める。
 たった8球しかない石の大半をガードに回し、最後の一投にかける。当然相手はガードの石をはじき出しにかかり、その攻防が勝敗を決する。全ては、将来投げられる最後の一石を守るために投ぜられる。その読みと呼吸、いわゆるチームワークが勝敗を決する。「一人は皆のために、皆は一人のために」……、民主主義の極意のようなゲームだ。
 聞けばカーリングはイギリスを発祥の地とするようだ。民主主義もまたイギリスを先進国としている(最近どうも、イギリス民主主義も怪しいが)。前回オリンピックの三位決定戦で日本に敗れてメダルを失ったイギリスは、今回、日本に負けるわけにはいかなかったのかもしれない。

     
      やっと咲き始めたわが庭の梅


メダルと4位のはざま … 北京オリンピックに思う

2022-02-19 11:41:32 | スポーツ



 北京オリンピックも終わろうとしている。日本はメダルの数に湧いている。中でも金メダルを獲った3人は強さを示した。私が強さを感じたのは、いずれも最後の演技で勝利をつかんだからである。
 小林陵侑選手のノーマンヒルも、最終滑走で勝利を確定したが、特にスノーボードハーフパイプの平野歩夢選手は、第二滑走で“誰もできない技”を演じながら2位に評価されると、三回目の最終滑走者としてその技をより美しく演じて逆転勝利した。並の強さではできないことではないか?
 極めつきは高木美保選手で、5種目出場という超人的な滑走で銀メダル三つを稼ぎながらも金メダルの壁が破れなかったが、最後の種目1000メートルで勝利、しかもオリンピック新記録という記録に限りない強さを感じた。
 反面、オリンピックのすさまじさを示すものは、むしろ敗者の中にある。
 スノーボード女子ビッグエアで岩淵麗樂選手は、“今まで誰も演じてない”トリプルコークに果敢に挑み、見事に着氷したがバランスを崩し転倒、4位に終わった。しかし各国選手が駆け寄ってその勇気をたたえたシーンは瞼に残る。
 三連覇を狙うフィギュアー界の王者羽生選手は、“王者としてどうしても演じなければならなかった”4回転半に果敢に挑戦、成功したかに見えたが着氷後転倒して4位に終わった。ⅠOCはこれを、史上初の4回転半演技に認定した。
 4位と言えば、女子フィギュアのワリエワ選手(ROC)。彼女がは、恐らくこれまで一度も経験したことのないような数回の転倒を繰り返し、これまた4位に終わった。リンクから上がる彼女に、コーチが「なぜ戦いを放棄したのか?」と詰問していたが、ドーピング問題にまみれた15歳の少女の闘いの中は何があったかは闇である。

 スポーツ界最大のドラマは、メダルと4位のはざまにあるのかもしれない。

      
  


あっ晴れ大谷、MVP獲得!

2021-11-19 14:28:13 | スポーツ

 

 大谷翔平選手がメジャー・アリーグのMVPに輝いた。しかも満票を獲得して他の選手を寄せつけなかった。「九州の旅」を書き始めたところであるが、このニュースだけは記録にとどめておかねばなるまい。
 今さら記録について書くこともない。本塁打46本(3位)と投げて9勝、二刀流の活躍で、100年前のベーブ・ルースの記録(本塁打と勝利投手数で二ケタを記録)に、あと一歩に迫ったというのが評価の中心。しかし彼の記録はそれだけではない。100打点や156奪三振など素晴らしく、加えて26盗塁やその走力を生かした8三塁打など目を見張るものがある。
 加えて評価されるのが実技以外の試合態度だ。四球で一塁に歩く間、そこにおちているゴミを拾いポケットに収める、相手の打者のバットが折れて飛んでくると、それを拾い打者に歩み寄り手渡しする…それらが、笑顔や物腰に至るまで自然でいやらしさがない。
 MVP投票での満票獲得は、実技に基づく数々の大記録もさることながら、これらの人間的魅力、人としての総合力に投じられたのではないか。
 マスコミで多くの人が「日本人として誇りに思う」と発言していたが、私は、彼の魅力は、日本人とか、アメリカの野球人とかいうナショナリズムの水準ではなく、人類的見地から評価されているような気がする。
 大谷は、野球の世界で前人未踏を切り開く中で、21世紀の人間を一つの高見に導こうとしていると言っても大げさではあるまい。

 
    

  
   
   
    


広島カープ快勝、中秋の名月冴える

2021-09-22 11:36:55 | スポーツ

 

 このところ投打がかみ合わず、カープの負けが込んでいた。頼みの打線も、鈴木誠也はまだしも、やっと規定打席が足りて首位打者に躍り出た坂倉は、数試合無安打で一挙に陥落、5~7位をさまよっている。
 そのカープが、久しぶりに鬱憤を晴らしてくれた。昨夜行われた広島、巨人19回戦で、床田投手が9奪三振、6安打に抑え完投、完封勝利を挙げたのだ。打っては6回、ランナー二人をおいて鈴木、坂倉が連続安打、2点を挙げてそのまま押し切った。
 何といっても床田の初完封、鈴木誠也の安定感、坂倉の復調と、気にしていたことがすべて花咲いて、最終版、いや来年に向けて胸の膨らむ思いがした。

 窓を開けると中秋の名月が輝いていた。むら雲の中に大きく冴えて、カープの快勝を称えているかに見えた。

 
  窓を開けると、電線の彼方のむら雲の中に中秋の名月が…

  
  
 
  望遠をかけるほど明瞭になり
  
  最大限では月の模様も見えました
 


広島カープ快勝 … 鈴木誠也2ホーマー、坂倉将吾首位打者に躍り出る!

2021-09-08 14:11:15 | スポーツ

 

 久しぶりに肩に力が入った。固唾をのんで試合の行方を見守った。広島、中日の18回戦であるが、最下位争いを演じている両チームの勝ち負けの行方ではない。3位のヤクルトとは10ゲームの差があり、今更Aクラスの可能性もなく、関心は専ら個人の記録に向いている。もちろん、カープが勝つに越したことはないが…。
 私の関心は、一つは鈴木誠也の「打率3割、30ホーマー」の達成であり、もう一つは、坂倉将吾の「規定打席到達と首位打者躍進」にあった。坂倉はこの試合の前で規定打席に4打席不足であり、この試合で順調にいけば4回の打席は回ってくる。もし4打席無安打でも、現在首位のオースティン(横浜)が、4打数1安打以内ならば首位に躍り出ることになる。
 カープ戦はテレビ放送がないので、じれったいパソコン映像でその成り行きを追い続けた。
 結果は…。坂倉は2安打を放ち、しかもその一本は、敗色濃き9回裏の逆転サヨナラ3ランホーマーという華々しいものであった。因みにオースティンは4打数1安打で3割2分4厘、坂倉は4打数2安打で3割3分2厘であったので、見事8厘差をつけて首位に躍り出たのだ
 加えて鈴木誠也は2ホーマー(通算24号)を含む4安打で3位(3割1分3厘)につけたので、横浜勢が占めていた上位を広島勢が占めることになりそうだ。
 いや~、肩に力が入った。一回や二回のマッサージではほぐれそうもない。

  
  坂倉将吾捕手(兼一塁手)
  2017年、日大三高寄りドラフト4位、4年目で開花


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