商社マン-東京→ニューヨーク→東京→Liverpool→東京→Ann Arbor→Austin日記

07年8月から5年間NY、帰国して2年半東京、その後何故か英国Liverpoolに。。引き続き思った事書いて行きます。

「ホテル・ルワンダ」を観た

2006-01-22 20:47:21 | Weblog
今日川崎のチッタデラに「ホテルルワンダ」という映画を観にいった。
単なる映画としても非常によく出来ていたが、やはりこの映画の意義は、所謂先進国世界では注目度の低い、「ルワンダのツチ族とフツ族の対立とフツ族によるツチ族の虐殺」を描いたということにあると思う。たとえ何万人殺されようとも、それがアフリカとかアジアのことになると、しばしば国際社会の注目は非常に低くなってしまう。そういう現状を帰る手段として、映画という万人向けの媒体は非常に有効であり、この映画もその役割に対して忠実に作られていると思う。
すなわち、描いている内容は上記のような「マイナー」な問題であるが、誰でも理解できるようにエンターテイメントとしても優れているということだ。このような作り方をすることによって、日の当たらないテーマに対しての関心を喚起しようとしたのだろうと推測される。

それにしても情けないのは、この映画がテーマが一般的でないこととスターが出ていない事を理由に日本で上映が見送られそうになったという事実だ。
映画上映だって商売だから、といわれればそれまでだけど、「これだけの殺戮を僕らはなにもしらない」という視点から、いくらでも一般の人の関心を掘り起こすことだって出来たのではないだろうか。そうすればうまくやれば興行的な成功もみこめるという判断だって最初からできたのではないか、と思ってしまうが。。。
くだらなく、ただ楽しめるだけの映画も、映像が美しい大作もいいけれど、こういう映画をちゃんと上映してくれるような多様性があるといいな、と思った。「男たちの大和」とか言ってる場合じゃないですよ。。。


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Bob Dylanにまだハマっている

2006-01-19 23:15:38 | Weblog
最近本当にDylanにハマッている。
60、70年代中期(Blood On The Tracksまで)まででは飽き足らずついに70年代後半、80年代のDylanにまで手を出し始めてしまった。

きっかけはAmazonのレビューを読んでいたら、70年代後半以降のDylanも意外に評価が高かったこと。そこで「聴いてみようかな」ということになって色々買ってみた。

結論を言うと、「まー、どーでもいい曲も多いが、名曲も意外とあるな」という印象。あとこの間買った「Essential」の2枚目の選曲はいかがなものか、ということ。はっきりいってベスト版とは思えない選曲している。60年代からBlood on the tracksの選曲は全く依存はないのだが、なんでそれ以降の選曲があんなにイケテないのか。今まで買ったその頃のアルバムは、Desire、Street Legal,Infidel、Oh, Mercyだが、明らかにベスト版の曲よりいい曲がたくさんあるように思う。大体Dylanをベスト版以外で聴く人なんてそんなに多くないんだからもっといい選曲してほしいなあと思った。それとも僕の感覚がおかしいのでしょうか。。。
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バンドメンバー

2006-01-15 23:22:56 | Weblog
3月に一年ぶりのライブをやることになって、最近は結構バンドの練習をちゃんとやっている。三十も過ぎるとメンバーそれぞれそれなりに忙しいので、ライブがないとそれこそ一月以上練習しないこともあるが、ライブが近くなるとできるだけ時間を作って週一回、少なくとも隔週で練習することにしている。

というわけで、最近メンバーとも顔をあわせることが多いが、ギターとベースのふたりが何だか結婚が近いような雰囲気になっていることを知り、ちょっとビックリ。僕のバンドは今のところ既婚者は僕だけだったが、それが急速に変わろうとしているのか?今後ふたりの動向に目が離せない(というのは僕だけだが。。)
そういえば、つい2,3年前まではバンドの四人中三人(僕を含む)がタバコをすっていたが、最初に僕がやめ、今年からついに全員吸わなくなってしまった。いつまでも大人にならないなあ(自分も含めて)と思っていたが、やはり転機が来ているのだろうか。

ここ一、ニ年は確かにいろいろな意味で周りの友人達が変わり始めている。結婚、マンション購入、海外赴任、随分落ち着いてきたなという印象を受ける。「いつまでも変わらないなあ、いつになったら落ち着くんだろう??」とついこの間まで思っていたのに、今は「ああ、あいつも落ち着いちゃったなあ」と思うことのほうが圧倒的に多い。世の中の大きな変化って、だんだんと起こるよりも、制度とか社会の大転換があって、その結果急速に変わることがおおいけど、これは個人にも当てはまるのかもしれないなあ、と漠然と思った。
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「No Direction Home」~Bob Dylanの映画を見て

2006-01-03 13:06:03 | Weblog
新年初の更新。ブログを日記代わりにつけ始めてもう一年弱になる。ついつい自分が書いてきた事を読み直してみて、「あれ、こんなこと考えたっけ?」と「こんな内容の本だったかな?」と思うことが多く、自分のことなのに結構楽しめた。人間の記憶は曖昧だというけど本当にそうだな。自分のことですら確信がもてなくなってきた。。。でもおかげでこのブログをつけている意味を感じ、今年もちょろちょろつけていこう、と思っている。

さて、昨日時間があり、ふと思い立ちBob Dylanの記録映画である「No Direction Home」を見に行った。記録映画といっても扱っているのはデビュー前から66年のバイク事故までのほぼ5年間くらいを綿密に振り返っているという、Dylanファンにとっては必見、だが興味のない人、Dylanを知らない人にとってはどうでもいい、という内容だった。もちろん僕は前者。

一月二日から二部構成、計200分超の記録映画を見ようという人はさすがに多くないらしく、こじんまりとした映画館は2-3分くらいの入りだった。

内容はというと、当時のDylanのライブや記者会見を含む様々な映像に、現在のDylanや、Dylanにまつわる人(ジョーンバエズとか、アルクーパーとか)の回想が絡みながら進行していくという内容で、色々な現象についてDylan本人や周りの人々の感想が聞けて面白かった。

一番圧倒されたのは、映画冒頭のロンドンロイヤルアルバートホールでのライブでの「Like A Rolling Stone」だった。65,6年のもっとも神がかったDylanの演奏はCDのそれとは比較にならないほどテンションが高く、体に電気が走るほど感動した。Dylan自身も映画の中で「レコーディングはライブを越えられない」というような発言をしていたが、これを聴くと「そのとおりだろうな」とうなずくしかない。しかしすごい。。。

他の面白かったのは、Dylanがエレキを使い始めたとき、「商業主義に走った」と非難されたわけだが、その非難を受けてDylanほどわが道を行く、という感じの人でさえやっぱりかなり傷ついていたことだ。それでやめなかったところはさすがに大したものだと思うけど、人間ぽくて面白かった。

しかしね、そのDylanの「転向」に対して当時の多くのリスナー達がインタビューに答えて「最低だ」とか「吐き気がする」とか言っているんですね。でも今現在のDylanの評価を見ると誰が何と言おうとDylanの時期的なピークはまさにその「転向」期にあったわけで、本当に人の言うことなんて当てにならないな、と思った次第。

とにかくDylanファンは必見だな。
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