商社マン-東京→ニューヨーク→東京→Liverpool→東京→Ann Arbor→Austin日記

07年8月から5年間NY、帰国して2年半東京、その後何故か英国Liverpoolに。。引き続き思った事書いて行きます。

中国旅行から帰って

2006-09-25 23:46:42 | Weblog
先週いっぱい休暇を取って久しぶりに中国に行ってきた。
上海は相変わらず人が多くて、特に休日のワイタンとか南京路とかは人の洪水のようで、タクシーを捕まえるのも一苦労という感じだった。来るたびにタクシーが捕まりにくくなる気がする。

今回しみじみ感じたのは人々の豊かさだ。妻の友人の家に遊びに行ったら、彼は数年前に日本から帰ったばかりなのに、既にマンションを購入。また勤めている会社が殆ど負担して車を買ったらしい。トヨタのカムリで中国では400万円位するのに。。。また車購入後はガソリン代を年間20万円近く会社が負担(もちろん個人で使用した分)してくれるとのこと。よく本に出ている中国人の平均所得とかいうと、まだまだ少ないように感じるが、実は中国では個人で使う金の多くを会社が負担する、また時には日本人には「これってちょっとやりすぎでは。。。。」と感じられるほど、個人で使ったお金を会社の経費で落とす、ということがあるので、単純に比較は出来ない。

もちろん、このような恵まれた層が全てではなくて、その影にはいくら働いても報われない人たちがいるのも事実で、例えば通いのお手伝いさんの時給なんて100円くらいであり、そういう人たちが、上述の友人達のような、そこそこ豊かな中産階級の人々に使われているわけである。

こういう激しい社会が好きか、嫌いかは別にして、ある程度教育を受けて中産階級の仲間入りさえ果たせば、総「中産階級」の日本の一般人より豊かで楽な生活を送れるのは紛れもない事実だろう。だってお手伝いさん雇うのふつーですよ。そりゃ時給100円(日本の感覚では400ー500円)だったら雇うでしょ。
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ひさびさの剣道試合

2006-09-16 23:38:17 | Weblog
実は剣道経験があり、会社の剣道部に所属している。
でも正直運動がたいして好きなほうじゃないし、剣道部に入ったのも入社1年目の時に、「たまには剣道でもやるのもいいか」と軽い気持ちで入ったのがきっかけだった。以来何年も経つが、特に真剣にやることもなく、年に1回稽古に参加すれば良いほう、という感じだった。

ところが今日、どーしても試合の人数が足りない、とのことで急に団体戦の選手として出ることになった。(とはいってもうちの会社は選手層が厚いので4軍のチームですが。。。)正直1回戦で、よくても2回戦で負けるだろうなーと思っていたら、主には僕以外の人の活躍、自分も2年間竹刀を握ってないとは自分でも思えないほど結構動けて、結果ベスト16まで行ってしまった!びっくり。たまにやってみたら結構楽しいけど、今は腰から何から全て痛い。。。明日が怖いです。
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「動物農場」by ジョージ・オーウェルを読んで

2006-09-10 16:08:08 | Weblog
「1984」を以前購入して読もうとした際に、あまりにイッちゃっている内容に辟易して結局読んでいなかった。そんなこともありジョージ・オーウェルは気になっているのにいままで一冊も読んでいなかった。
ひょんなことからアマゾンの読者レヴューに目を通していたら、「動物農場」が複数の人に絶賛されていたので、「これはもっと読みやすいかな」と思い買って読んでみた。

結果はかなり満足でした。話の内容は人間の支配を脱するために動物が反乱を起こし、その農場を自分達で管理し始める、という寓話なのだが、よくもまあこんなに皮肉っぽいユーモアを交えながら、支配・被支配の中で生じる社会の変質を描ききっているなあと感心した。寓話の良いところは、完全な作り話だということが明確に意識しながら読むため、それを現実の様々な事象に想像力を働かせながら当てはめていきやすい、ということだと思う。
特にその寓話が優れていれば優れているほど、その読者の想像力を深く喚起してくれるが、その意味でこの小説は現代社会の神話のように、今後も語り継いでいくべきものだろう。

またこの本にはジョージ・オーウェルのエッセイも一部収録されているが、これらも全てその率直だが、普通の人が言うのをついためらってしまうような本質を含んでおり感心した。
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「霞町物語」by 浅田次郎 を読んで

2006-09-03 23:04:55 | Weblog
会社の先輩から、「これすごくいいよ」と貸してもらい早速読んでみた。
恐らく著者自身がモデルとなっている主人公の青春時代や、家族の話を中心に展開する自伝的な小説だが、正直それほど共感できなかった。
もちろん、浅田次郎だけあって、時折ハッとさせられるような描写や、しみじみと心に染み渡るようなエピソードがてんこ盛りなので、何度かは読みながら涙ぐんでしまったし、小説として何の文句もない。
ただ浅田次郎を読むとよく感じるのだが、どうも文章がウェットなんですよね。じっとりしている感じがする。この小説の一つのキーワードにR&Bの音楽があるが、そのBluesの部分がすごくこの小説の感じとあっている。Bluesの心のそこから染み出してくるような、静かだけどまっすぐで湿度の高い感情というのがこの小説の全体感と類似しているなー、と思った。
そういう感覚が分からないではないが、僕はやっぱり音楽的にはRockとかパンクとかそういうもうちょっと乾燥して、捻じ曲がった感情の揺らぎみたいなほうが好みかなあ。そう、浅田次郎の小説にコンプレックスとか皮肉とかそういう感覚ってすごく希薄ですよね。恐らくご本人も(デビューまでの経緯とか色々大変なこともあったようだが、それゆえに)全てに達観している人なのではないでしょうか。個人的にはもっと葛藤した感じの方が好みかなあ。。
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