夜中だが、弦楽の小さいものを鳴らしている。
CDなのだが、しっとり鳴っている。私の嫌いな「つるん」とした感じが無い。
解像度をもっと上げた音になれば中高域寄りの独特の音場の音になるのだが、そういう音はプリとパワーのマッチングがおかしい時だと思う。IPT付きのパワーアンプを普通のプリで鳴らした時のような、低音の無い、しかし中音が妙に広がる音。
一時期その音に酔いしれたこともあったが、今思うとあれはおかしい。
もっとウェットなバイオリンの音・・・そう思うが、実際にはそんな音は存在しない。
はて、なんでそんな欲求が私に有るのか?
どっかでそんな音聴いたっけ?
小音量で鳴らしてるんだけど、この満足感は何だろう?
解像度が悪くもやっとした音(言ってるほどそんなに酷くない)だけど、心地よい。
そういえば右に寄ってた音も戻ってるな。
ああ、音がハマった。
今までで一番チューニングの取れた音になった。
さぞかし差を付けただろうとトランジスタアンプを鳴らした。
TA‐F555ESXⅡ。
あれ?あ~れ~?
石アンプの方が広がる。枠が解放された感じ。
弦楽器の音色も悪くない。
こんなに良く鳴ったっけ?
真空管が完全凌駕したと思ってたのにな。
じゃあTA‐FA7ESにしたらどうかな?
こいつもそんなに変わらない。楽器の音色がビロードのようで良くなった。
スピーカーを換えてみた。NS‐690Ⅲ。
DS‐3000とそんなに変わらない。
あれ?どうしちゃった??機器の差が出ない。
詳細不明アンプのジャンゴA‐220でもそこそこ鳴る。
ただ、30分も鳴らすと飽きる。
いつもこうだ。
トランジスタアンプも良く鳴っているが。
多分駆動力は十分。
解像度は有るが、何かSNの悪いような感じが有る。
そして音色。悪い感じは無いのだが、聴き終わると「人工的」だったような。
いわゆる「デジタル臭い」?
人工的な、なんか「違う」感じがする。
ポップスなんかは良いのだが、クラシックの弦、これが何か不自然なんだ。
しかしこの鳴りっぷりはどうだ?
30年前はこうは鳴らなかった。
もっと息苦しい、絞り出すような音。
今ならA‐220ですらここまで鳴る。
いったいこの30年何やってきたんだろう。
20210327
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