analog player & Vacuum valve amplifier (Electron Tube Amp)

こちらの記事は製作・修理・改造を推奨するものではありません。
故障・事故等が起きても当方責任は負いかねます。

ラインアンプのNFB (解決編)

2020-06-30 20:04:39 | LfD-1

三極管アンプを鳴らしたら、思いのほかいい音が出た。

6CA7ならもう少し良く鳴るぞ・・・。

(そりゃ三極管アンプにしか出ない音もある)

 

少しやる気が出た。

丁度EDさんからコメントを頂いた。

「初段のカソードパスコンの取り付け位置が間違っている」

 

この位置は以前もやってみたのだが、発振したんだった。しかしあの時はデカップコンのアースを忘れてた時じゃないか?

 

早速変更して信号を入れようとしたが、やっぱり駄目だった。無信号で電圧が3V以上出る。

 

もしかして、NFBを掛けると歪が上がるって、PFBになってないか?

OPT二次側の配線を入れ替えた。

これで電源を入れても出力は出ない。

なんと。

 

 

歪も測定した。NFB無しの時には1%以下なのに、NFBを繋ぐと1%超える。という事は、終段5687の上と下で電圧が違うはず。

測定したら、三倍ほど違う。

あれ?これってデカップコンのアース取った時に直ったんじゃなかったか?

 

なんかおかし・・・・あれ?NFB掛ける位置が間違っている。初段12AU7の上の管に掛けるのを下の管に掛けてる・・・。

 

これかぁあぁ。

 

NFBを掛けると音が悪くなる原因。

あ~恥ずかしい。

EDさん、ごめんなさい。

下図は間違えた回路。取り敢えず直す。

 

最初、NFBの抵抗を3kΩにした。補正のコンデンサーは470pF。

 

 

これでF特を測定したら、高域が持ち上がった。下の線はNON NFB。

 

 

これでNFBは14dB掛かる。ピークが60k~70kHzなので、多分OPT一次側に27kΩと100pFを繋ぐ奴だ。

ちとやり過ぎかと思い、10kΩに変更。NFB7dBとなる。

もう片方も修正し、これでF特が良い感じになり、歪も0.15%まで下がった。

 

 

音出し。

少しおとなし目だが、これなら大丈夫そうだ。

 

と言いながら今まで失敗してきたのでもう少し鳴らす。

CD2枚ほど鳴らしたが、最初の頃と印象は変わらない。

中音のキツさもどこかに行った。

音場は広くなり変わらない。低音の量感はそんなにないが、しっかり出てる感が有る。

 

印象としては、何となくトランジスタアンプの鳴り方に似てる。これが第一印象。

統制が取れてるが、大人しいとか、元気が無いという事は無さそう。

多分、これがNFBの音「効能」だと思う。

なるほど。

歪感が無くきれいな音だ。

 

ただ、NON NFBの音がダメか?というとそうではないと思う。

元気な音、躍動感はあちらの方が良いと思う。

ただ、音場が狭く、下の方でごちゃっと鳴っているイメージ。

このNFBの音を聴くとそう思えてしまう。

真空管らしさはあちらの方が出てる気がする。

もう少し鳴らしてからもう一回NFBを外した音を聴いて見たい。

あとはLPをもう一度鳴らす。歪っぽかったイメージが有る。

 

今は三極管アンプと交互に鳴らしている。

思ってた程の差は出てない。

 

 

 

 

 

 

 

 

20200630

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久しぶりに三極管アンプ

2020-06-30 00:06:18 | パワーアンプ

ラインアンプのNFBが上手くいかない。

煮詰まってしまったので気分転換をする。

久しぶりに三00Bアンプを持ってきた。

これは初段のゲインが足りないみたいで大きな音が出ない。

電源トランスは以前、ラインアンプに転用として外したままだった。

ついでだから、手持ちのPMC-150Mにしてみる。

元についてた電源トランスはLH‐150で、B電源用に300V150mAが有るが、PMC-150Mは350V150mAになる。

幸い取付穴が同じで加工無しで交換できた。

電圧は最初上がらず、電流容量が上がらないとダメか?と思ったが、交換するドロップ抵抗を間違えてた。

これで初段6SL7のプレート電圧が130Vから200V近くに上がったが、音量はあまり変わらなかった。

電圧測定時、スライダックで昇圧したが、たまに「チキッ」と音がする。

また電解コンデンサーか?と不安になり、スライダックでACを90Vに抑えて鳴らす。

内部を確認したが良く分からない。

電源のフィルターコンデンサーは外装を剥がしてしまったので耐圧が分からないが、設計では500Vとなっていて、当時の私は規格は守ってたはずなので良しとした。

6SL7のソケットのプレート端子が金物に近かったので、念のため外した。一応そのあとは音が出てないようだ。

 

最初のテストはNS-10MMで行った。

メインの6CA7PPで鳴らすと、もっさりした音を出したが、この三極管アンプではクリアーな音を出した。これは・・・

DS-3000でも鳴らしたが、鳴り方は以前と変わらなく、薄い、透明だけど物足りない感じだ。

これまではパワーに直接DAPを繋いでたが、プリを通したら普通のアンプの音になった。

なんでこんなアンプが評価されるんだろう?

タノンイならいい音を出すのか?と思ったが、それならうちでは高能率の山水のSP-50を繋いでみた。

この組み合わせは今までやってなかった。

しかしこれが当たりだった。

SP-50はメインの6CA7PPでも元気のよい音を出していたが、三極管アンプでも独自の世界を現した。少しパリッとしてるが、大げさだがタノンイのスピーカーで出た透明な音場を再現した感じだ。

いたが、いやあ、びっくりした。このスピーカーの使い方、間違ってた。

これならDS-3000と対極な音になる。

面白いサブシステムが出来上がりそうだ。

 

 

 

 

 

20200626

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