位相反転段~出力段のカップリングコンデンサーの接続修正。
省略してた入力フィルターの追加。
これらを行ったが、おかしい。出力が5W位をピークに下がってしまう。
歪は20%(!)。
もしかして、OPT逝っちゃった?
恐る恐る各端子の抵抗を測ってみた。
取り敢えず断線は無い様だ。
入力を上げて行くと、カソード電圧がプル側が45Vに上がりプッシュ側が34V位にしかならない、プレート電圧が340Vに下がる。
こりゃ、前も有った現象だけど、今回は極端に数値が大きい。
もしかして、位相反転段のバランスが悪い?性懲りも無くまた疑う。
位相反転段のプッシュとプルの出力を測ったら、偉い差がある。
真空管を初段と位相反転段で入れ替えてみたが、変わらない。真空管は大丈夫だ。
オーディオ測定器のUA-3Sの使い方間違った?→スピーカー端子の出力電圧をDMMで測ってみたが、合ってそう。
・・・電源トランスの容量が足りない?もしこれだったらこの回路は諦めなければならない。
調べたら前のTAP-2は、設計のトランスの電流はステレオで350mA、TAP-29の設計ではモノラルで220mA。
うえぇーまずい。
電流に関しては、初段は12AU7のパラだから前より電流食ってる。電源のドロップ抵抗を出力段だけにして、初段と二段目が安定に電流食って、出力段にドロップ抵抗が有るため割食った?
ドロップ抵抗をチョークの前に戻し、初段・二段目・出力段とも一緒に給電するように、以前の物に、戻した。
まったく変わらない。
あー困った。
風呂入って回路をよーく見た。
問題無い。
出力段のヒーターも換えながら考えた。
TAP-2は、小細工が沢山してある。初段のP-G帰還コンデンサー。
入力のフィルター。
予想だが、カップリングコンデンサーを小さくしてF特を変えている。
そしてNFB・入力フィルターでバランスを取る。
NFBを戻すところにCRが有る。これはカソードバイパスコンデンサーらしいが詳細不明。
何故か位相反転段の出力電圧が高い。60V超える。ここが歪の原因のような気がする。
トラブルが起きて分かったが、シンプルだと思った回路が実はこんなに細工がしてあった。
なんでこんなアンプ作ったのだろう?と思ったが、かのマンラツ8Bがこれに似た回路なんだ。
プリも合わせて凝った回路なんだ彼のメーカーは。
もう散々聴いたから良いだろう。今回のTAP-29型はに期待する。