なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

今日は入院後の経過をみただけ

2015年07月13日 | Weblog

 昨日の日曜日は内科に4名の入院があった。今日は内科再来を診た後、昨日の新入院を診て、慌ただしく1日が終わってしまった。

 肝管空腸吻合術後の90歳男性は以前も球性胆管炎で入院してことがある。今回も高熱で受診して、肺炎・尿路感染症が否定的であることから、胆道感染症(急性胆管炎)と判断された。抗菌薬投与(スルペラゾン)で解熱していた。もともと、今日が消化器科の外来予約日だったので、担当医に主治医を代わってもらった(そのつもりで消化器科入院にしていたが)。

 COPDのある80歳男性は発熱で受診して、肺炎かと思ったが明らかな肺浸潤影は指摘できなかった。痰が増加していたこと、血液検査で白血球数増加・CRP上昇していたこと、他に発熱の原因らしいものがなさそうなことから、気道感染(細菌性)と判断した。抗菌薬(セフトリアキソン)で今日は解熱して、食欲も出た。

 左膝関節痛と発熱で動けなくなって救急搬入された80歳代男性は、膝関節偽痛風と判断された。この方もCOPDがあって、肺野がdirtyな印象があり(主観的な表現だが)、軽度の喘鳴も聴取されたので気道感染も否定できず、抗菌薬(セフトリアキソン)も使用した。偽痛風にはセレコックス内服を開始してた。今日は膝関節痛が軽減して、解熱していた。

 当直医(循環器科医)が救急搬入された発熱の90歳台男性を内科で入院させて、指示を出していた。1月に誤嚥性肺炎で入院していた。今回、胸部X線・CTで明らかな肺浸潤影はなかった。認知症で激しく動くため、尿検査はしなかったそうだ(導尿しないと採取できない)。前回と同様の抗菌薬(ユナシンS)で治療されていたが、今朝も39℃の発熱が続いていた。膝関節に腫張・熱感が強いようにも思われたのでNSAIDも併用することにした。内服は困難だったので、ボルタレン座薬12.5mgを3日間朝夕定期で挿入することにした。午後には平熱となり(血圧低下はなし)、調子よさそうだった。

 医歯薬出版から新装復刻版が出た。そのうち、「インスリン物語」は前から持っていた。そのほかに、「楽しい医学用語ものがたり」も出版されていた。語源好きとして、正・続2冊合わせて購入した。penis(ペニス)はラテン語で尻尾を表すそうだ。元はpendere(垂れ下がる)でpendant(ペンンダント)もここから来ている。penicillin(ペニシリン)は青カビの一種penicillium notatumから得られたが、このpenicilliumはpenisに縮小辞-cillusが付いたもので、「小さな尻尾・毛ブラシ・絵筆」という意味になる。pencil(えんぴつ)も絵筆という意味からできた言葉だそうだ。どうでもいいことではあるが。

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