昨日施設入所中の43歳男性が内科新患外来を受診した。胸部X線で胸水を認め、胸部CTで確認すると、肺炎・胸膜炎だった。胸腔穿刺で確認すると膿胸ではない。浮腫・BNP上昇・心拡大はなく、心不全ではない。
この方は16歳の時にバイク事故で頸髄損傷をきたして四肢麻痺になったそうだ。バイクの免許とりたてでの事故だったのだろう。寝たきり状態で四肢の拘縮が目立つ。処置する時の着替えも一苦労だった。会話はできるが、やはり症状の把握は遅れてしまうのだろう。
微熱が続いていたというので、肺炎を発症してから何週間か経っているのかもしれない。白血球数2万、CRP20と上昇している。念のため、結核と癌の検索もしているが、一般細菌でいいのではないか。新患担当の内科の若い先生が担当になり、抗菌薬はユナシンSではなく、ゾシンで開始となった。
昨日の夕方外科で両側鼠径ヘルニアの緊急手術をしていた。両側同時もあるものなんだ。