なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

糖尿病腎症・ネフローゼ症候群

2015年07月09日 | Weblog

  55歳男性が下半身の浮腫(顔~上肢も軽度に浮腫あり)で入院した。2007年にリストラで東京から実家のある当地に戻ってきた。糖尿病の治療を中断しているという。HbA1cが12.8%だった。さっそくインスリン治療を開始(再開)して通院していたが、仕事のあるところに行ってしまうと治療が中断した。2012年に戻ってくると、HbA1c14.1%だった。また治療を再開したが、その後仕事のある遠隔地に行った。

 今年の3月に受診した時はHbA1c10.9%だった。治療(インスリン強化療法)を再開した。インスリンはまだありますと言って、持っていかない時もあった(ちゃんと使えばなくなっている)。それでも6月にHbA1c7.8%と下がっては来た。7%未満を目指していこうと思ったら、下半身の浮腫が出現した。確かにその前から血清蛋白・アルブミンが少しずつ低下してはいた。血清総蛋白4.4g/dl、血清アルブミン1.6g/dlと低蛋白血症で、尿蛋白は9~10g/日、血清クレアチニンは1.9~2,2mg/dlだった。

 仕事があって入院できないというので、先月末から利尿薬を投与して経過をみていたが、浮腫は軽減していない。やっと入院する気になって、今日入院した。どこまで利用薬が効いてくれるのか。血清クレアチニンはまだ透析導入の値ではないが、近い将来の透析が見えてきた。腎臓内科医と相談する予定だが、あまりいいことにはならない見込みだ。もっと治療をちゃんと受けていれば、と思う。

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