なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

今度頭痛があったら受診すること?

2015年07月07日 | Weblog

 昨日、急性心筋梗塞の患者さんを心臓血管センタ-のある専門病院に転送した。夕方にはFAXで返事が来て、冠動脈造影の結果、左冠動脈前下行枝の血栓性閉塞、右冠動脈の慢性完全閉塞(!)を認め、前者に対してカテーテル治療を行ってステントを留置した、と報告が来ていた。いつも迅速な対応をしてもらえる病院で、大変助かっている。また、土曜に入院した巨大子宮筋腫の患者さんは、腹痛が続いて婦人科医が付き添って県内有数の総合病院に転送したそうだ。

 昨日の夕方、41歳女性が頭痛で受診した。内科クリニックで片頭痛発作時にイミグラン点鼻薬が処方されいて、持参していた。今後痛くなったら、薬を使用しないで当院を受診する様にと指示されていたそうだ。何でも診る先生だが、基本的には消化器科なので、一度は専門医に診てもらった方がいい、そして症状がある時の方がいいということなのだろう。ただ、飛び込みで受診しても、うまく専門医に当たるわけでもないし、片頭痛の診断は主に問診だと思うので、普通に神経内科の新患外来に紹介してもらう方がいい。

 頭痛がひどいので、イミグラン点鼻薬を今使ったばかりだという。15年前から数か月に1回頭痛がある。今年はこれで2回目。両側のこめかみが痛くなる。頭痛の性状は、明らかな拍動性ではなく、ぎゅうっと痛いと表現された。拍動性と表現してほしいが、圧迫されるようなと表現する場合もある。嘔気嘔吐を伴い、頭痛が始まると半日から1日くらい寝込んでしまう。前兆はない。音過敏や光過敏は最初のころあったかもしれないが、このごろはない。製麺工場の事務をしているが、月初めが忙しくて、頭痛発作が起きる傾向があるという。今日の頭痛はいつもの頭痛と同じ(性状が)だった。

 コンピュータ画面を見ると、10年前に別の開業医の先生から、当院の放射線科に頭部CTの依頼が来ていた。結果は異常なし。詳しい経緯はわからないが、頭痛で受診して、器質的疾患(二次性頭痛)除外のために依頼されたのだろう。嘔気もあり(嘔吐はしてない)、外来待合スペースで座っているのも辛そうなので、念のため一般的な血液検査とプリンペラン静注(片頭痛で使用するちょっと効く)をしたかったので、小さな点滴をして静かな点滴室で休んでもらうことにした。

 しばらくして見に行くと、頭痛は軽減していた。嘔気も治まった。頭痛の回数から判断すると、今の対応で継続していいと思ったが、上記の経緯があるので、神経内科の新患日(応援の偉い先生)に診てもらうことにした。その日の午前中にMRIが一枠空いていたので、頭部MRI検査後に受診とした。診察の結果は、頭部MRI異常なしで、発作時の対応は今の通りでよしとなりそうだが、その旨をかかりつけの先生に報告しておくことにしよう。私が言うより、神経内科のお墨付きの方が、その先生も安心するから(結構細かい先生です)。

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