なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

間質性肺炎ー交換条件

2014年02月06日 | Weblog

 73歳女性が肺炎で紹介されてきた。隣の市にある個人病院からだった。たしか、母親と息子夫婦の医師3名で診療していたと記憶している。内科の若い先生が診察して、間質性肺炎のようだと相談にきた。確かに両側肺野にびまん性に間質性陰影が広がっている。胸膜直下の陰影が目立つ。全体に柔らかい印象を受ける。これまで特に症状がなかったそうで、急性の変化らしい。先月末から咳・痰・発熱があって、いったん軽快?したそいうが、解熱剤などがちょっと効いただけかもしれない。3日前から咳・発熱が悪化したそうだ。呼吸数が35回/分と頻呼吸で、酸素飽和度は93~98%(室内気)と呼吸数で変動している。白血球数9800、CRP0.8、LDHが350だった。背側にVelcroラ音が聴取される。明らかなリウマチ膠原病の症状はなかった。

 紹介先の病院で、この地域の基幹病院呼吸器科に連絡したところ、満床で断られたそうだ。それでも、この地域で版質性肺炎の治療がきちんとできるのはそこしかない。電話してみると、明日なら受けられるというが、その代り今入院して病状が落ち着いた患者さんを引き取ってほしいという。これまでも「下請け」で引き受けているので、こちらに異存はない。交渉成立で明日患者さんを交換することになった。間質性肺炎の患者さんは、今日は当院に入院となった。

 内科外来の若い看護師さんが発熱・悪寒で調子が悪いと、ベテラン看護師さんに呼ばれた。子供が発熱で小児科を受診して、インフルエンザ迅速試験は陰性だったが、通っている保育園でインフルエンザが流行っているので、インフルエンザとしてタミフルを処方されて、よくなってきたところだという。現在第二子を妊娠中で(妊娠8週)、ずっとつわりで食事があまりとれていない。インフルエンザ迅速試験は陰性だったが、発症してすぐなので何とも言えない(たぶん罹っていても陰性になると思われるがと説明したが、検査を希望した)。どちらかというと、つわりで点滴を行うことになった。上の子のお迎えもあるので、病院では1本だけ点滴して、ロックして2本め点滴を持って行って自宅ですることになった。

 「かぜ診療マニュアル」や「レジデントノートかぜ診療パーフェクト」には、タミフル・リレンザは妊婦さんに使用可能と記載されていた。今日はカロナールのみ処方して、明日高熱になれば、もう一回インフルエンザ迅速試験を行って、陽性ならばタミフル処方を考慮することにした。血液検査も尿検査も行って、他の熱性疾患の判別をする必要もあるだろう。少し咳もしていて、咽頭痛・胸痛・腹痛・四肢痛・関節痛はない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする