なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

下部消化管出血ー出血源は不明

2014年02月27日 | Weblog

 先週の土曜日に急性腎盂腎炎が治癒して退院した77歳女性が、昨日の午後に血便で受診した。直腸指診で確認すると(オムツにくすんだ赤い便が付着していたが)赤黒い便が付いてきた。自宅にいて午後0時ごろに腹痛を訴えて、午後2時に血便が出たという症状と年齢から虚血性腸炎を疑った。明らかな貧血はなく、むしろ血液濃縮気味だった。消化器科が忙しく仕事をしていたので、内科で入院とした。

 夜間(準夜帯)にも血便が排出したが、深夜帯になってからはなかった。消化器科は今日も忙しかったが(ESDなどをしていた)、応援の医師が来ているので頼んくれた。さっそく午後から診てもらうと、虚血性腸炎の所見はなかった。腸管内に凝血塊がへばりついて条件が悪いのにtotal colonoscopyで診てくれた。上行結腸まで出血があり、小腸にはない。明らかな憩室はなかったが、水できれいに洗浄しながらの観察で、angiodysplasiaは認めなかった。憩室出血が疑われるが、確定できないという結論になった。ただし、現在出血はしていない。このまま点滴で経過をみることになった。

 呼吸器科に喘息(だけでいいのか正確にはわからない)で通院している70歳台男性は、ステロイド依存状態で、喘鳴が常にある。増悪時の点滴の指示が出ていて、今日もそれを受けていた。いつものようには良くならないというので(横臥していて普通に会話可)、ステロイドを追加した。呼吸器科の常勤医がいなくなってからは、基幹病院の呼吸器科に紹介となったが、行くのを嫌がって行っていない。少し遠いが、呼吸器科外来に来ている先生の勤務する病院を受診してもいいことになっているが、それもいやなようだ。慣れていて、自分の希望が通る当院受診を継続したいようだ。症状軽減して今日は帰宅としたが、長期的には難しい患者さんだ。

 夏井睦先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」光文社新書を読んでいる。糖質制限食をもっと調べて、ある程度やってみよう(すでにある程度はやってじはいるが)と思う。

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