なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

病棟に上げてすぐに心肺停止

2014年02月20日 | Weblog

 昨日当直帯に入ってすぐに80歳台男性が発熱と呼吸困難で受診した。家族が救急車を呼ぶのをいやがり、自宅の車で連れてきた。ところが、患者さんを車から降ろすことができず、救急の看護師さんと事務員がストレッチャーを車まで持っていてやっと乗せた。胸部X線で右肺炎を認めて、入院とした。

 この患者さんは認知症で、これまで10回くらい誤嚥性肺炎を繰り返していた。前回は先月に入院して今月初めに退院した。病状悪化時はDNRの方針で人工呼吸は心臓マッサージ(胸骨圧迫)はしないことになっていた。当直は脳外科医で、いつもはそのまま入院させて、翌朝までの指示を出しておいて、翌朝に「入れておいたから、あとはよろしく」と内科に回していた。今回もその調子で入院させたが、病棟は全体に入院患者が多く、内科病棟ではなくて循環器科・神経内科病棟になった。内科病棟だったら治療方針を熟知しているが、その病棟では初めての患者さんだったので事情を知らなかった。

 病棟に上がってすぐに心肺停止となり、当直医がCPRを開始した。まったく反応なく、そのまま死亡確認となった。これまでの退院サマリーや外来カルテには肺炎増悪時の対応方針が記載してあり、方針継続となっていたが、気づく余裕がなかった。

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