晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

「マイ・ビューティフル・ガーデン」(16・英)65点

2017-09-24 12:06:46 | 2016~(平成28~)


・ 今どき珍しい、英国趣味満載の心温まるファンタジー。




ポール・マッカトニーの娘婿でもあるサイモン・アバウドのオリジナル脚本・監督による、ガーディニングの本場イギリスでのハートウォーミング・ストーリー。

植物恐怖症のヒロイン・ベラ(ジェシカ・ブラウン・フィンド)が偏屈だが庭を愛する隣人アルフィー(トム・ウィルキンソン)からガーディニングの素晴らしさを教わることで、次第に人生を輝かせて行く英国版「アメリ」の趣。

ベラの生い立ちは孤児で何事も決まった生活パターンを繰り返す几帳面な性分。絵本作家を目指す図書館司書だが、アパートのドアの鍵を何度も念入りに確認する作業のためいつも遅刻してしまい、規則にうるさい先輩ブランデルに睨まれる。

通ってくる風変わりな若者ビリー(ジェレミー・アーバイン)が、お互い気になる存在。

ベラは幼い頃からのトラウマで植物が大の苦手で、裏庭は荒れ放題。とうとう管理人から1か月以内に庭を綺麗にしないと退去してもらうと宣告を受けてしまう。

どうやら気難しい隣人トムが管理人に通告したらしい。困り果てたベラはトムの弱点であるクビにしたお抱え料理人ヴァーノン(アンドリュー・スコット)に料理作ってもらうことを交換条件に助けを請う。

ベラとトムとの関係は不器用な孫と頑固だが実はとても包容力のある祖父のような関係へ。卓越した園芸家でもあるトムは余生を<美味しい料理>と<美しい庭>で過ごすことが望みだった。

<ガーデニングとはカオス(混沌)に美を見出すこと>と諭すトムに人間も愛情を注がれて成長することを実感するベラ。

筆者のような庭音痴にはその素晴らしさと感動は半減するが、トムの庭には色とりどりの花が咲き部屋はまるで「秘密の花園」のよう。

口うるさい中高年はいるが悪人は一切登場しない、英国趣味がタップリ味わえる心温まるファンタジーを楽しんだ。


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