ニューオーリンズ・トライアル
2003年/アメリカ
法廷ドラマとしては異質ながら傑作
shinakamさん
男性
総合 85点
ストーリー 85点
キャスト 90点
演出 80点
ビジュアル 80点
音楽 80点
「評決のとき」「ザ・ファーム 法律事務所」「ペリカン文書」「依頼人」と映画化された作品も多いジョン・グリシャム原作(陪審評決)の法廷ドラマ。
法廷劇ながら裁判の場面より、陪審員と陪審コンサルタントを巡っての人間ドラマがメインで異質ながら、なかなか見応えがある。
原作はタバコ訴訟だが、現在アメリカ社会に潜む銃訴訟に変え、よりドラマチック性を狙っているが社会派ドラマの色合いはそれ程濃くはない。
なにより豪華キャストが見もの。中でも陪審コンサルタントのジーン・ハックマンと原告弁護士のダスティ・ホフマンの初共演シーン(トイレでの数分間)が堪えらない面白さ。ただしこの映画の主役は陪審員9号のジョン・キューザックで正体不明の男。恋人レイチェル・ワイズとともに原告・被告の双方に陪審員買収を10百万ドルで売り込む。正義と悪の決着をつける裁判にこんなウラがあるとは?決してフィクションだと無関心ではいられないことを思わせる傑作だ。残念なのはあまりにも類型的なラスト・シーン。
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