晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『ボーダータウン 報道されない殺人者』 80点

2008-11-09 13:37:15 | (米国) 2000~09 

ボーダータウン 報道されない殺人者

2006年/アメリカ

社会派サスペンス・ドラマの難しさ

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆80点

音楽 ★★★★☆80点

アメリカ国境地帯のメキシコ・フアレスに起きた連続女性殺人事件をもとにしたグレゴリー・ナヴァの製作・監督・脚本による社会派サスペンス・ドラマ。
シカゴの新聞記者ローレン(ジェニファー・ロペス)は上司(マーティン・シーン)の命令で、メキシコで起きた女性殺人事件の取材をする。気乗りしなかったが海外特派員を交換条件に現地・フアレスへ。そこは無法地帯で唯一地元のエル・ソロ紙が真実を伝えようとしていた。代表は元同僚で恋人だったアルフォンソ・ディアス(アントニオ・バンデラス)で、6年振りの再会だった。
エル・ソル紙へ助けを求めにきた少女エヴァ(マヤ・ザパタ)を知るうち、その理不尽さに驚かされる。
国境地帯にはNAFTA(北米自由貿易協定)によりTV・PC工場があり先住民が、住む安い労働力が1日3交代で働くことで成り立っている。
そこに働く女性を狙ってレイプされ、殺され行方不明となった女性はこの15年で5000人という驚くべき数という事実。何故警察や政府は放って置くのだろう。G・ナヴァはこれを取り上げることで、ヒューマン・ドラマとして多くの人に観て欲しいと願って映画化したに違いない。
中盤までその雰囲気は充分だったが、地元の財閥サマランカ家のパーティで出会った工場経営者とのラブシーンなどJ・ロペスならではのサービスショットあたりから迷いが見られ、まことに惜しい作りとなってしまった。
アメリカでは上映されずメキシコでも妨害があったというこの作品の製作にも加わったJ・ロペスの熱演には、拍手を送りたい。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿