晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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「モンスター」(03・米) 85点

2015-02-09 08:14:06 | (米国) 2000~09 
・体当たり、熱演のS・セロン。

 

 実在した元娼婦・アイリーン・ウォーノスの連続殺人事件をもとにした作品でシャーリーズ・セロンが主演してオスカー・主演女優賞を始め数々の賞を獲得している。

 S・セロンは体重を13kg増量、眉を剃っての熱演で、一見しただけでは彼女とは分からないほどの変貌ぶり。事実がベースだけに後半があっけない気もするが、「何故4人も殺してしまったのか?」という疑問に主人公の心情とともに経緯が描かれているところがこの作品のテーマ。

 相手役のクリスティーナ・リッチが罪作りな同性愛の娘・セルビーを好演。こんな女でもアイリーンにとってはカケガエのない相手で生きる望みだったのだろう。観ていて何とも言えない哀しみを覚える。

 唯一の良き理解者トム(ブルース・ダーン)の救いの手が届かなかったことが、何よりも切ない。観終わって救いのない映画だったが、彼女の人生はヒトを愛することで役割を終えたことは確かであろう。


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