・ NYに戻って、いつもながらアレン節は健在。
70年代NYを舞台に大活躍したウディ・アレンが、ヨーロッパから戻ってきた。
偏屈な老人物理学者が、南部の田舎町から出てきた娘に同情して家に泊めたのがキッカケで、結婚するハメに。そこへ彼女の母親がやってきて、テンヤワンヤの展開になってく行く。
あり得ないハナシに、斜に構えていながらいつの間にか引き込まれ、ストーリーを楽しんでしまう。カメラに向かって語りかけたり、相変わらずの台詞の洪水とロリコン嗜好は健在だ。
今回本人は登場しないが、何処となく似たイメージのラリー・デヴィッドが主人公ボリスを演じていて、まるで分身のよう。ハッピー・バースデイを2回唄いながら手洗いする生真面目な?ボリス。日本でも保育園で子供たちに奨励している習慣は、ここからか?
南部から出てきた田舎娘メロディには前年レスラーでM・ロークの娘役を好演したエヴァン・レイチェルウッドが扮している。どちらかというと暗い影のある役がお似合いの彼女が、こんな明るい役をしているのに新鮮な驚きが!
ハナシは真面目な母親マリエッタ(パトリシア・クラークソン)が、NYで大変身してプロ・カメラマンになり2人の恋人と同棲したり、追いかけてきた父親ジョン(エド・べグリー・Jr)がゲイを自覚したり、<何でもアリの世界>。
政治・宗教・人生について皮肉満載のウンチクを披露するボリスは、<愛と平和の幻想>に気付いて2度目の飛び降り自殺をするが、そこには次の人生が・・・。
いままで、彼の作品に興味なかったひとにお薦めの90分。
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