晴れ、ときどき映画三昧

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「キングスマン」(14・英)70点 

2015-10-02 12:24:52 |  (欧州・アジア他) 2010~15

 ・ バイオレンス、スパイ・アクションに挑戦したC・ファース。

                   
                   

 イギリス製スパイ・アクションといえば歴代俳優が演じてきた<007>シリーズが王道を行く。

 その007に挑戦するような映画が登場した。その主演を演じたのは、50代半ばで現在油が乗っているコリン・ファース。その彼が初のアクション・ヒーローに挑戦している。

 新シリーズD・クレイグのボンド役は初作以外見ていない筆者。本作ももしC・ファースが出ていなかったら映画館へ観に行かなかっただろう。
 
 原作はコミックで、監督は「キック・アス」(10)、「X・MEN:ファースト・ジェネレーション」(11)のマシュー・ボーン。したがって、シリアスな展開ではない。

 英国風のシニカルなユーモア満載箇所は、多分に007に対してのものなのも面白い。M・ボーンは007企画コンペに参加して落選した経緯があって、そのウップンを本作で如何なく発揮している。

 「キングスマン」とは英国ロンドンの高級仕立て屋の名。実はどの国にも属さない世界最強のスパイ機関でもある。ハリー(C・ファース)は「ガラハット」というコード・ネームを持つ一流スパイ。

 前代未聞の人類抹殺計画を進めるのは、米国・西海岸のIT富豪のヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)。その方法はどの機種にも対応できる通信・インターネットが無料のSIMカードを配布して、凶悪な殺し合いさせるというもの。

 ハリーは単身ヴァレンタインに立ち向かうとともに、亡き同僚の息子エグジー(タロン・エガートン)を後継者として見込んで、指導教官マーリン(マーク・ストロング)のもと「キングスマン」の新人テストに挑戦させる。

 ボンド・ガールは出てこないが、傘・ライター・靴・指輪などに斬新なアイデアを駆使した小物の秘密武器が登場。スタイリッシュな英国紳士が次々と殺人を重ねるさまは、スパイ・アクションそのもの。

 C・ファースとサミュエル・L・ジャクソンの対決、組織のリーダー・アーサー役のマイケル・ケインを起用するなどベテラン俳優が登場する本作には、続編が企画されている。

 本作が映画デビューのT・エガートンが名実ともに主演する続編は、日本も登場するらしい。シリーズ化して<007>シリーズを上回るか?正念場となることだろう。
 
 それにしてもエンディングのオチはスウェーデンがクレームをつけなかったのだろうか?