晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『Emma エマ(1996)』 70点

2013-01-28 11:52:25 | (欧州・アジア他)1980~99 

Emma エマ(1996)

1996年/イギリス

19世紀のラブ・コメ?

プロフィール画像

shinakamさん

男性

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ★★★☆☆70点

キャスト ★★★★☆75点

演出 ★★★☆☆70点

ビジュアル ★★★★☆80点

音楽 ★★★☆☆70点

「いつか晴れた日に」「高慢と偏見」のジェーン・オースティン原作をもとにダグラス・マクグラスが脚色・監督したグイネス・パルトロウの初主演映画。19世紀英国南部・ハイベリーという田舎町を舞台に、世間知らずのお嬢さまが繰り広げる恋愛騒動。
設定が若い女性好みでなかなか触手が動かなかったが、G・パルトロウの初主演ということで観ることにした。確かに可愛らしい衣装を纏った彼女の屈託ない笑顔と気真面目な表情がグレース・ケリー、オードリーの再来を思わせるほどチャーミングだ。
ただ、イアン・ウィルソン撮影の風景・家屋・衣装が時代の雰囲気を再現して異次元の世界へ連れて行ってくれるが、正直19世紀のラブ・コメにはついて行けなかった。音楽はオスカーを獲得したというが自分好みではないせいか印象に残らず、肌合いが合わない作品とはこういう映画を言うのだろう。
初々しいG・パルトロウを支えたのは、友人ハリエットを演じたトニ・コレット。ちょっと太めのスタイルも役柄にぴったりで、彼女のハッピー・エンドを願いながら観ていた。男優陣ではナイトリー役のジェレミー・ノーザムが善き助言者としてストーリーを支えるが、ユアン・マクレガー、アラン・カミングは見せどころがチョッピリあった程度。むしろ女優陣、なかでも自尊心の高いエルトン夫人のジュリエット・スティーヴンソンの女ごころ丸出しの役柄が際立っていた。
G・パルトロウはその後スター街道を歩んで行くが、時代のニーズのせいか、G・ケリーやオードリーとは違って役柄が生きる作品には恵まれていない。恋のキューピットを任じ、くったくなく恋の騒動を巻き起こすこの主人公は彼女らしい作品だと改めて感じた。