晴れ、ときどき映画三昧

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『パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー』 80点

2012-05-03 14:50:45 | (米国) 1980~99 

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー

1998年/アメリカ


R・ウィリアムスのはまり役

プロフィール画像

shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆75点

ビジュアル ★★★★☆75点

音楽 ★★★★☆75点

実在の医師、ハンター・キャンベル・アダムスの半生をもとにR・ウィリアムスがホスピタルクラウンを実践する人間味溢れる医学生を演じた ヒューマン・ドラマ。実年齢よりかなり年上で風貌・イメージは違うR・ウィリアムスだが、トム・ジャドヤック監督が熱望しただけあって型破りで独特の笑顔は、まさにはまり役だ。
自殺未遂から精神病院へ入院した体験をもとに医師と患者の隔たりに疑問を感じたアダムス。、患者と対等な関係の医師を目指すため、ヴァージニア大医学部へ入学するが医学界の常識を破り、子供たちや気難しい患者の治療に笑いを持ち込んだためガントン学部長から睨まれ病院への出入りを禁止される。めげないアダムスは理想を実践するため富豪アーサーの援助を受け、学生仲間のトゥルーマンやガールフレンドのカリンたちと無料で受けられる病院をつくり評判となる。成績はトップクラスだが無資格の医療行為の過度で退学の危機へ。おまけに将来を夢見たたカリンがトラブルに巻き込まれ絶望の底へ落ちてしまう。
トゥルー・ストーリーと副題にあるとおり事実をもとにしているのだろうが、このあたりは<あまりにもドラマチックで、ベタな感じ>が好き嫌いの要因ともなっているが、R・ウィリアムスだからこその展開でもある。マシンガン・トークの「グッドモーニング・ベトナム」のDJ役、「いまを生きる」の名門ハイスクールの教師役、「レナードの朝」の誠心な医師役、「グッドウィル・ハンティング/旅立ち」の大学講師役を演じてきた<若者や弱者の味方R・ウィリアムス>の持ち味がそのままこの役に生きている。
生真面目なエリートで相部屋医学生のローマンにフィリップ・シーモア・ホフマンが扮しているが、知識だけでは医師は務まらないということに気づきアダムスに悩みを打ち明けるシーンは達者な俳優の片鱗を見せていた。
医師をテーマにした作品は多いが「赤ひげ」と並んでこんな医師が沢山出てきて欲しいと思う感動のストーリーだが、ちょっぴり悪ふざけも・・・。