素直な悪女
1956年/コロンビア=フランス
B.B誕生の記念碑的作品
shinakamさん
男性
総合 75点
ストーリー 70点
キャスト 85点
演出 75点
ビジュアル 80点
音楽 75点
ブリジット・バルドーが夫のロジェ・ヴァディム監督で主演してセンセーショナルな話題を提供した記念碑的作品。
冒頭、シネマスコープという画面を最大限利用したB.Bの全裸で横たわる姿が魅力的。
いま観るとそれ程衝撃的ではないが、元祖小悪魔といわれる猫のような目・ふっくらとした唇が堪能できる。18歳の孤児院育ちの少女ジュリエット(B.B)が本当の愛を模索するハナシで、彼女を巡るタルデュー兄弟と初老の実業家が絡む。
原題は<かくて神、女を創り給えり>というそうだが、ヴァデムはB.Bを神が創った最高の女として描きたかったのだろう。プレイボーイの兄・アントワーヌ(クリスチャン・マルカン)が好きなのに振られて孤児院に戻されるのを防ぐために内気な弟ミシェル(ジャン=ルイ・トランティニャン)のプロポーズを受ける。絶えず実業家エリック(クルト・ユルゲンス)はチャンスを覗うが父親のような存在から距離が縮まらない。
邦題にある<素直さ>が目立つヒロインで、決して<悪女>という雰囲気はない。M.Mと比べても健康的で言動も一致しているが、その言動が男から観ると悪女に映って見えるということか?
南仏ののどかな漁港だったサントロぺに天性のセクシーさを振りまき自由奔放に踊るヒロインB.Bの魅力が全ての作品でもある。