晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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『ユナイテッド93』 80点

2009-10-02 10:24:32 | (米国) 1980~99 

ユナイテッド93

2006年/アメリカ=イギリス

感動を呼ぶドキュメンタリー・タッチのフィクション?

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆80点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆75点

音楽 ★★★★☆75点

「ブラディ・サンデー」(未見)でベルリン国際映画祭の金熊賞を「千と千尋の神隠し」と同時受賞したポール・グリーングラス監督。入念な取材をもとに脚本化したアメリカ同時多発テロに関する感動を呼ぶドラマ。
P・グリーングラス監督といえばマット・デイモン主演のボーン・シリーズ2作を手掛けたアクション監督として有名だが、本来は事実をもとにドキュメンタリー・タッチの作品に真骨頂のヒトらしい。本作はブッシュ政権のプロタバンガ映画として賛否が問われたようだが、フィクションとして観ると見応え充分。
01.9.11ニューアーク空港発SF行き乗客・乗員40名を乗せたユナイテッド93便は平穏な飛行を続けていたが、乗客の中に4人のテロリストがいた。ドラマの前半は乗客・乗員のさりげない会話がテロリストの緊張感とともに映し出され、静かなテオク・オフ。もっとも臨場感があったのは当日の管制センター。ボストンの管制センターでアメリカン11便が応答なしとなって、NY州ローム北東地域空センターのスクランブル対応の様子はドキュメントを観るようである。管制官と軍関係者の一部は実在の人物が演じているらしい。
有名俳優を一切起用しなかったキャスティングが緊迫感を増している。
ただ、エンド・クレジットと乗客の台詞がこの製作意図の全てなら、減点対象とならざるを得ない。