アメリカン・ビューティー
1999年/アメリカ
アメリカの家庭崩壊は10年後日本へ
shinakamさん
男性
総合 80点
ストーリー 75点
キャスト 80点
演出 85点
ビジュアル 80点
音楽 80点
サム・メンデス監督・アラン・ボール脚本、コンラッド・L・ホール撮影、ケビン・スペイシー主演でアカデミー賞受賞作品。
アメリカ白人家庭の一見幸せそうな家族が、生き甲斐が見つからずバラバラになって行く様をシニカルに描いている。
主人公はリストラ間近の平凡な中年男。見栄っ張りな妻(アネット・ベニング)とコンプレックスの塊の一人娘(ソーラ・バーチ)との3人暮らしで、幸せ探しが意外なことに娘の同級生への恋心。引っ越してきた隣家の厳格な軍人(クリス・クーパー)一家を加え、アメリカ社会が抱える汚点、マリファナ・不倫・ゲイと何でもありの世界が展開。思いがけない話の展開に思わずドギマギさせられる。
程度の差こそあれ、今の日本の家庭崩壊を見るにつけ、これはコメディではなく社会批判ドラマなのだと改めて感じる。
庭に咲いているアメリカン・ビューティ(バラの品種)と木の葉と風に舞うビニール袋、エンディング・タイトルBecauseがこの映画を象徴している。