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西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

平成19年度決算のご報告など。

2008-10-02 18:09:21 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

西宮市長選挙を巡った動きが、かなり激しくなってきました
しかし、↑この記事なんかを見ていますと、なんというか、いかにも、
『いわゆる「政治」』という感じですな。

各候補のマニフェストなんかも出てきていない今の状況では、
個々の方の政策についても、なんとも言及しようがありませんし、
当然、誰がいいとか悪いとかも、言えませんが。
これだけ駒が出揃う以上、今後の西宮市が目指す方向性や、具体的な政策論
などについて、活発な議論が戦わされることになるはずです。
てゆうか、四年に一度の大切な機会なのですから、
そうなってもらわんといかんのです。
で、こういう私も、当然、単なる一野次馬ではありえません。
西宮市会議員である、しぶや祐介として、そこらへんをしっかり見極めたうえで
自分自身の姿勢を決めたいと思っています。

さて、一昨日をもちまして、9月議会が終了しました。
 ○9月議会で、前年度決算が報告され、内容についての審議を行う。
      ↓
 ○3月議会に、9月議会での審議内容を反映した翌年度予算案が提出され、
   その内容についての審査を行う。
というのが、議会にとっての決算・予算の流れです。
行政の動きの多くは、予算によって決定されたり、制約されたりします。
というわけで、この9月議会と、予算案を審査する3月議会は、
他の定例議会に比べても、決定的に重要度が高いものだと考えています。
(とは言え、どこまでいっても、何がどのくらい反映されるかというのは、
 行政方の姿勢による部分が大きいというのが現実であり。
 本当に「審議内容が反映されているか?」という点については、
 少なくとも、私個人の感覚で、昨年度の決算審査の内容と予算の整合性を
 見ると、なんともビミョーやな~、という感想をもたざるを得ません。
 まあ、私の力不足に起因する部分も大きいのでしょうが。
 色々と、難しい。。。)

で、この発表された決算はと言いますと、↓こんな感じ↓です。
 〇一般会計決算  約35億9907万円の黒字
 〇市全体の決算額  約38億2286万円の黒字
国民健康保険事業・介護保険事業等に代表される特別会計を除いた、
一般会計の決算・約35億9907万円の黒字は、過去最高の黒字額。
特別会計を含めた市全体の決算も、過去最高を記録した昨年度の
約41億9480万円には及びませんが、過去最大級の大幅な黒字です。
少なくとも、上にあげたような数字を二年連続してあげているという現状だけを
見るならば、西宮市は、一時の危機的な財政状況からは、脱することが
できたといえるのかもしれません。
実際、西宮市の財政状況を表す各種指標からも、
財政状況が徐々に好転しているのは明らかです。
しかしながら、では、西宮市の財政状況は、完全に楽観できる状況に
なったかといいますと、まだまだ、そうとは言えないと思っています。

例えば、経常収支比率は96.9%と昨年度から1.3%悪化しています。
この経常収支比率は、財政の弾力性を判断するための指標です。
数値が高いほど、財政の硬直化が進んでいるとされ、
標準値は70~80%といわれています。
この「標準値70~80%」という数字と比べるなら、西宮市の96.9%という数字が、
著しく高いものであることは明らかです。
ちなみに、この「経常収支比率96.9%」という現状は、要は、
「西宮市の経常的な収入のうち96.9%は、人件費・生活保護に代表される扶助費・
 借金の返済と利子の支払いである公債費等の義務的経費を支払えば
 消えてしまう。
 そのあとに残る自由に使える費用は、わずか3.1%だけである。」
ということです。
(↑分かりやすさを優先するため、細かい点については端折ってます。
  なので、厳密な検証に耐える理屈ではない部分もありますが、その点は、
  ご容赦いただけると、ありがたく。)
これ、とても健全な財政状態と呼べるようなものではありません。

また、今後も
 〇国による地方財政制度の見直し
 〇景気の動向による歳入の減少
 〇人口の増加や高齢化の進行による歳出の増加
 〇団塊の世代の退職による退職手当支給の増加
 〇学校施設・水道・道路等に代表される社会インフラの老朽化への対応
等、市財政に多大な影響を与えることが懸念される材料が多数存在します。

繰り返しになりますが。
総じて、西宮市の財政状況は財政再建団体への転落(=倒産)さえ、
懸念された最悪期からは脱しつつあるものの、
まだまだ、十分安心できるような状況とはいえません。
今後の市政運営に求められるのは、市の進むべき方向性を明確に示すとともに
重点課題を明示し、課題解決のための効果的・効率的な施策を考え・実施していくこと
だと思うのです。

必要性や効果のほどが疑われる、前時代的な総花的な取り組みを行うのではなく、
行政がなすべき本来の役割と、今、本当に取り組まなければならない課題を
真剣に考え、そうした課題に対して、「選択と集中」の姿勢を明確にして、
対峙していくこと。
それこそが市政のなすべきことであり、
市政のトップが取り組まねばならないことだと思うのです。