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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

「地方自治と子ども施策」全国自治体シンポジウム2016宝塚、無事終了(1)

2016-10-10 08:31:14 | 雑感

前々からこのブログでお伝えしていた「地方自治と子ども施策」全国自治体シンポジウム2016宝塚が、10月8日~9日の2日間、宝塚市で行われました。

私は実行委員会のひとりでしたし、第4分科会(子ども参加)のコーディネーターを務めました。

おかげさまで、たくさんの人に集まっていただき、充実した形で終了することができました。

この場をお借りして、ひとことお礼申し上げます。

さて、今年、自治体シンポの運営にかかわって、「ちょこっとだけ例年とちがって、自分なりに工夫してみたこと」のいくつかをご紹介します。

(1)ツイッターやフェイスブック等々で、自分なりに自治体シンポへの参加を呼び掛けてみたこと。

ほんとに小さなことですが・・・。

でも、SNSで知り合った神奈川県の方(複数)と会場でお目にかかることができたり、あるいは、全国学校事故・事件を語る会のメンバーが会場に居たり・・・なんてこともありました。

(2)実は地元の教組にも「分科会等々に参加して」と呼びかけてみたこと。

これも小さなことですが・・・。

でも、今日、自分の分科会の会場に、顔見知りの教組の方、座っておられました。

どうやら何人か、各分科会に分かれて参加していたようです。

ただ、「自治体の子ども施策」となると本来、首長部局管轄の部署の方だけでなく、教育委員会や公立学校園も含まれてしかるべきかと。

でも、なぜか自治体シンポでは今まで教育委員会関係者はさておき、学校現場の人は「あんまり、ご縁がない」感じでした。

なので、ちょっと教組の方に「来てください」と声をかけてみました。

(3)ある中学校にお願いして、第4分科会で「子ども防災プロジェクト」の取り組みについて報告していただいたこと。

自治体施策への子ども参加というと、ここ最近「防災」の領域でいろんな取り組みが行われています。

たとえば今日も私たちの第4分科会で、西東京市の児童館での「防災」をテーマにした子どもたちの会議(というか合宿)の取り組みが報告されました。

まあ、こうした「防災」関係の取り組みも、地域社会の諸活動や「まちづくり」の取り組みへの「子ども参加」のひとつです。

これに合せたわけではないのですが、大阪市立鶴見橋中学校のここ数年の「子ども防災プロジェクト」の取り組みを、今年は第4分科会で報告していただきました。

ちなみに、少なくとも私がかかわりはじめて以来、「子どもが参加する子ども参加分科会」をコンセプトにして企画を練ってきました。

それは2011年の大阪府泉南市での自治体シンポのときに、兵庫県立舞子高校環境防災科の生徒さんたちに報告をしていただいたことがあって、それ以来、「ああ、この分科会に子どもがくるっていいよな~」と思っていたからでした。

さて、今回、鶴見橋中学校からの20分のパワーポイントを使った報告、ふたりの中3女子生徒が行いました(教員は脇からパワポを動かすだけ)。

中学生たち相当緊張していたようですが・・・。でも、なかなか、いい報告でしたね。

そうそう、これも自治体シンポの報告には「首長部局管轄」だけでなくて、もう少し「学校や教委の取り組みも」入れてみたい・・・と考えてきたことの一つですね。

(4)川西市の選挙管理委員会にお願いして、高校生といっしょにつくった「18歳選挙権を考える動画」づくりの話をしていただいたこと。

自治体レベルでの子ども参加の地道な積み重ねの上に、子どもたちの主権者意識が育ってくるんではないか・・・というのが、私たちの第4分科会でここ数年、大事に考えてきたこと。

「ならば・・・」ということで、宝塚のお隣・川西市の選挙管理委員会が高校生と動画づくりをしたので、それについて短い時間の報告(特別発言といいますが)をして、ついでに動画も見せていただこう、と思いました。

また、ここも選管職員と高校生のペアでの報告でした。

ちなみに、とかく自治体シンポでは「川西=子どもの人権オンブズパーソンの取り組み」のイメージが子ども施策では強いので、「他にもいい取り組み、川西はあるよ~」というイメージをつくりたいな~と思ってました。

(5)参加した子どもたちどうしの交流の場を設けたこと

お昼の弁当を食べるわずか1時間程度ですが、川西市の高校生、宝塚市子ども委員会の高校生、松本市(長野県)子ども未来委員会の中学生・高校生、そして鶴見橋中学校の生徒さんと、子どもたちだけでテーブルをつくって、そこで雑談的に交流をしていただきました。

もしも何か交流がうまくいかなければ、宝塚市子ども委員会のファシリテーターの方にも手伝っていただいて・・・とか思っていたんですけど、「放っておいたら、勝手に子どもたちどうしでしゃべりはじめていた」ので、「もういいや、そのままにしておこう」と思って、そっとしておきました。

そういう時間があったせいか、午後の全体討論の時間、けっこう子どもたちからいろんな意見がでましたね。よかったです。

まあ、こういういろんな「ちょっとした工夫」をしてみまして、今年の自治体シンポ、特に第4分科会は無事におわりました。

その上で思ったことを、次に別の形で書きますね。(続く)


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