☆墓参りも男尊女卑の皇室
明仁上皇、美智子上皇后は12日、京都市内の孝明天皇陵、明治天皇陵を参拝した。一連の「退位に伴う儀式」の最後だ。メディアはいつものように、二人が手を振り沿道の「市民」が「日の丸」の小旗で歓迎する光景を映し出した。
ところが、映像をよく見ると奇妙なことに気付く。一緒に京都に行った上皇と上皇后が別々に参拝しているのだ。もちろん上皇が先で、それが終わってから上皇后。伊勢神宮参拝の時もそうだった。なぜ一緒に参拝しないのか。各地の「慰霊碑」などはもちろん並んで訪れているのに。
詳しい理由は分からないが、これが皇室神道による皇室流のやり方であることは確かだ。先祖の墓を参るときも、天皇・上皇(男性)は皇后・上皇后(女性)を陪席させず従わせる。天皇制はジェンダー(性差別)の”象徴“だが、それが墓参りにも表れている。
皇室神道がどんな流儀をもとうと、それが私的な宗教活動の範囲ならただの時代遅れの宗教という話だが、それが憲法の「象徴天皇制」となっている以上、黙って見過ごすことはできない。現に一連の「退位に伴う儀式」は政府が承認した「公的行為」として行われている。
「日本国民」は男尊女卑・女性差別のかたまりである天皇(皇室)を「国民統合の象徴」とあがめているのだ。これが憲法の「象徴天皇制」だ。主権者である「国民」はそのことを自覚する必要がある。
☆日米安保を嘆く自衛官
防衛省は10日、太平洋上に墜落(4月9日)した航空自衛隊の最新鋭ステルス戦闘機F35A(アメリカ製)について、機体に異常はなく、操縦士に原因がある(空間識失調)と結論付けた「中間報告」を発表し、F35A=105機、同B=42機をアメリカから購入する計画を予定通り実行すると発表した。フライトレコーダーもなく原因が不明なまま責任を操縦士に転嫁し、なにがなんでもアメリカからの巨額兵器購入は行うというわけだ。
トランプとの度重なる会談で兵器購入を約束した安倍の対米従属ぶりが如実に表れている。
注目されるのは、その批判が自衛隊内部からも漏れていることだ。11日付の地方各紙(共同電)はこう報じている。
「空自内では『記録が残っていない以上、機体の欠陥を指摘するのは難しい。最初から人的要因と結論付けるための調査だ』との批判も広がる。ある戦闘機パイロットは『米政府の顔色をうかがって、仲間が危険にさらされるのは耐えられない』と話し、現状での飛行再開に反対している」
安保条約による日米軍事同盟は、自衛官の生命を危険にさらすまでに至った。「戦争法」によって米軍と自衛隊の一体化がさらにすすめば、その危険性がいろんな面でいっそう増すのは確実だ。日米安保条約廃棄(軍事同盟解消)は自衛官とその家族にとっても喫緊の課題だ。
☆「終末期医療」とは?
母が先月20日急きょ入院した。ホウカシキエンという初めて聞く名の感染症だ。13日やっと退院できた。入院は3週間余に及んだ。
母はもうすぐ93歳になる。認知症も進行し意味のある言葉はほとんど発することができない。最期は病院のベッドの上ではなく自宅で、と常々思っている。
しかし、今回のように急な発熱の感染症となると、施設(グループホーム)の専属医師は入院を勧め、それに応じることになる。入院はさせないつもりだったのに。
退院はしたが、再発の可能性がある。そうなるとまた入院か。どれほどの長さになるかわからない。それとも自宅に連れ帰って訪問医療・訪問介護を受けるか…。結論は出せていない。
「終末期医療」とは何だろう。どこまでを言うのだろう。自宅で苦しみの少ない最期を迎えることは、どうすれば実現できるのだろうか?