角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

緑ふるかくのだて。

2011年05月16日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺基調の白抜き和柄プリントをベースに、合わせはエンジのしし唐プリントです。
紺とエンジの相性の良さに、双方の和柄がよく合っていると思います。ベース生地は昨日の「今日の草履」と同じ。なんか夫婦草履のようにも見えますね。

昨日も暑さを感じた角館ですが、今日はさらに気温が上がりました。25℃にもなると、今季初の半袖Tシャツで実演です。今晩から雨になり、明日はまた晴れ間が見えるものの、気温は下がりそうです。どうにも天候が落ち着きません。

天候の話をすると、黄砂がずいぶん降っています。あまりの汚れに今朝洗車するも、帰宅時間にはまたうっすら乗っていました。なんでもかんでも地震と繋げるのもどうかと思いながら、自然現象・自然災害に関しての今年は、ほんとになにが起こるか分からない不安を感じますよ。

大仙市大曲からお越しの母娘さんペア。娘さんと言っても、今年50歳になるそうです。お母さんが数年前に足を骨折し、今もそろり歩きが続いていました。そんなお母さんがミニ草履を見つけると、『おや~、めんこいごどぉ。飾っておぐがっ』。私がトイレに飾るおまじないをお教えすると、『はは~、それはイイごど聞いたな~』と娘さんの家の分もお買い上げくださいました。

「ミニ草履100円募金」の話を伝え、募金箱に二個分200円を入れると、『この草履を見るたびに震災のことを思い出すんシべなぁ』と娘さん。
娘さんのご実家、つまりお母さんのお住まいは大仙市刈和野地区と言います。ここは秋田県内陸南部の直下型震源地に位置していて、三月の震災後たびたび縦揺れを起こしているんですね。おそらく東日本大震災は他人事でないのでしょう。

今年の観桜会開始日からはじめた「100円募金」は、思いのほか成果が出ています。ミニ草履をお買い上げのお客様は、そのほとんどが千円札をお出しになります。お客様へお釣りの100円を手渡し、もう100円を募金箱に入れるのですが、『この100円も入れといて~』とお釣りを募金してくださる方が案外多いんですね。その中には、『私も被災者なんですけどね』と笑う仙台市の女性もおりました。

さて、今の角館は新緑が眩しく輝いています。そして今年も、キャンペーン「緑ふるかくのだて」がスタートしました。






やっぱり降るのは「緑」がイイですね。「黄砂」はもう要りません。
コメント
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