角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

ミニ草履100円募金。

2011年05月01日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
赤基調の黒猫&麻の葉プリントをベースに、合わせはエンジです。
赤系でまとめた草履は、可愛らしさが際立ちますね。猫の黒色がうまくポイントになっています。黒猫なのかネコのシルエットなのか、平生地はこちらです。



桜の開花に合わせ、予測していた通りマイカー組が多くなってきました。武家屋敷通りの駐車場から徒歩で西宮家を訪れた男性は、『満車になってて少し待ちましたよ』。つい何日か前までがら空きだったことを思えば、ほんとに嬉しく思います。角館観桜会の本来の混雑には及ばないながら、ここまで回復してくれたことを素直に喜ぶべきでしょう。

マイカー組の多くは、秋田県内もしくは東北地方からお越しです。するとどうしても被災三県の名前が聞かれ、津波被災地の現状なども教えられるわけです。異口同音に聞くのは復興までの長い道のりですね。お知り合いが被災されたという方は、大きなため息混じりに話してくれました。

4月13日のブログに書いたように、私も仙台港の被災地を目の当たりにして来ました。現地の惨状を見てしまうと、「これを知らん振りしたら人間じゃなくなる」とまで思いますよ。では角館の草履職人にいったいなにが出来るかと考えたときに、消去法で残ったのがやはり募金でした。もちろん大金なんかとても無理ですから、コツコツ長くできることを私なりに考えてみました。

本日より、ミニ草履のお買い上げ金額900円のうち、100円を募金箱(貯金箱)に積み立てることにします。そして3月11日に、被災地へ義援金として届けることに決めました。昨年実績で2万円にも満たない額ですが、一回きりの募金で終わらせないことに私なりの意味があると思っています。
仙台で暮らし始めた次女がふるさとに戻るまでは、「ミニ草履100円募金」を続けるつもりです。
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