角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

いい夫婦の日。

2015年11月23日 | 実演日記
日の暮れるのがとても早く、いかにも晩秋という時節になってまいりました。それでも初雪の便りはまだお預けとなっていて、向こう一週間の予報でも一旦出た雪マークが消えましたね。早かれ遅かれ角館で雪のない冬はありっこないですから、もう少し長い秋を愉しませていただきましょう。10月27日のブログにご登場の盛岡市の常連さん。その日「良いお年を~」で締めくくりのご挨拶をしたはずが、「雪が降らないからまた来ちゃったわよ~」と昨日お越しでした。何度でもお出でくださいなっ!

昨日11月22日は「いい夫婦の日」として定着しています。昨日の朝ふと思いついたのが、「今日ご夫婦で草履をオーダーされた方に、ミニ草履を一個プレゼントしよう」でした。もちろんいきなりこれを触れ込むのではありません。ご夫婦でご注文をくださった後に「実は今日…」という具合ですね。
東京都港区からお越しのご家族旅。三十代と思しきご夫婦と、幼稚園くらいの女の子が一緒です。ご主人が試し履きで気に入ってくださると奥様が、『あなた履けばいいわよ。あたしちょっと他を見てくるから…』と女の子を伴い米蔵の中へ。

ご主人がひとりになると小さな声で、『女房の分と二つ送ってください』。確かに奥様も関心高く試し履きをされていました。そしてオーダーが済んだところでミニ草履プレゼントをお話ししました。ご主人は、『えっ、いいんですか!? スゴい嬉しいです~!!』。
結局私がいるところでは、二足のご注文を奥様へ隠していました。旅の途中のどこかで話すのか、はたまた草履到着まで言わないのか。ミニ草履もそんな温かいご家庭に飾られるなら幸せでしょう。
コメント (2)
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