緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

バルタサール・ベニーテスのバリオス録音(Youtube)見つかった

2021-12-03 23:36:17 | ギター
アグスティン・バリオスの曲の録音で今まで聴いてきた中で最高のものは、バルタサール・ベニーテス(Baltazar Benítez、1944年ウルグアイ生まれ)が1977年に録音したものだ(ジョン・ウィリアムスよりも先に録音)。

・ワルツ第4番
・ワルツ第3番
・最後のトレモロ

の3曲のみであるが、この3曲の演奏でバルタサール・ベニーテス以上のものは無い。
この録音を初めて聴いたのが大学2年生か3年生の頃だった。
兄がFMラジオからカセット・テープに録音したものを聴かせてもらったのである。
この録音を何度聴いたであろう。
上京して、永福町のアンドー楽器店で偶然この曲を収録したレコード見つけたときは物凄く嬉しかった。





この3曲の演奏にどれだけ影響されたであろう。
とくに「最後のトレモロ」はバルタサール・ベニーテスの演奏を聴かなかったならば、自分にとっての最大の愛奏曲にはならなかったと思う。

このレコードの録音を以前よりYoutubeで探していたが、今日やっと見つけ出すことができた。
しかし、投稿録音が非常に悪い
オリジナルのレコードの音はこんなものではない。

かなり不本意(?)ではあるが下記にリンクを貼り付けさせていただく。
今度、私のレコードから録音したものを記事にあげようかと思う(著作権の影響は?)。

Vals No. 4, Op. 8


Vals No. 3


El Último Canto


なお、このレコードに収録されているポンセ作曲「カベソンの主題による変奏曲」もYoutubeに投稿されていたので、是非聴いて欲しい。これも超名演と言えるものだ。
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6 コメント

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Unknown (ブチャラティ)
2021-12-04 04:22:28
いつもブログ拝読しています。最近は一人旅の記事が好きです。

それで、Baltazar Benítezのバリオス集は以前から気になっていたのですが、聴く機会がありませんでした。
今回ご紹介して頂き、ありがとうございました。

youtubeの方を聴いたのですが、ジョンやラッセルのバリオス集よりもずっと良いと感じます。こんな演奏があったとは驚きました。生命力に満ち溢れた演奏に感じます。楽器の音もスペインギター本来の明るい純粋な音で、昨今なかなか聞けない、希望を感じさせる純良な音色でした。これに比べると現代のギターは、随分とくすんだ音、濁った音が多くなったように感じます。一般には耳触りの良い甘く太い音と感じる方もいるのでしょうが、その本質は芯の無い、輪郭だけの空虚な音のように思います。

CDが欲しいなと探してみたのですが、入手は困難のようです。ただ、アマゾンミュージックでmp3での販売はしているので、そちらでとりあえずは購入しようと思います。URLを貼り付けておきます。
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Unknown (緑陽)
2021-12-04 11:11:50
プチャラティさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。また当ブログをお読みいただいているとのこと、とても嬉しく思います。
昨夜は遅くまで樽平を飲んでいたため、起きるのが遅くなってしまいました。
プチャラティさんがおっしゃるように、ベニーテスの演奏に繰り返し触れるにつれ、バリオスの演奏はジョン・ウィリアムスをはるかに凌ぐものだと感じておりました。(ラッセルは個人的にはずっと低レベルの演奏です)
おっしゃるとおり、本当に生命力に満ち溢れた演奏です。Youtubeの音がとても劣化してしまっているので、その感じ方が弱まっているのですが、昨夜記事を書き終えた後にレコードを久々に聴いてみたら、やはりオリジナルの音は素晴らしく生気に満ちたものでした。
レコードの溝に埃がたくさん詰まっていたので、掃除をしながらの鑑賞でしたが、今度この音源を記事にあげようかと考えています。
プチャラティさんが表現されているベニーテスの楽器の音ですが、私もこの音を生み出す楽器が誰の楽器なのかと知りたくなって、随分調べたことがありました。その結果分かったのが、この楽器が1956年製のフレタ(Ⅰ世)のものだったということです。
フレタが1955年にセゴビアの演奏に感動して、それ以後ギターの製作1本に絞って仕事をするようになったという話はよく耳にします。
1956年なので初期の作品ですね。凄くいい音です。本物のギターの音だと思います(表面板は松)。
あと、ベニーテスはコンポステラのセゴビアの講習会を受けた時に、セゴビアの実音を間近で聴いて凄い衝撃を受けたと言っています。そしてこの音を生み出す秘訣を研究した結果、「セゴビアは音楽の要求によって音色に変化をつけているということに気付いた」と言っています。
ベニーテスはバッハとスカルラッティのレコードも出しましたが、こちらの方はハウザーとシンプリオで弾いているようです。楽器へのこだわりが凄いですね。
ご紹介下さった、mp3の方もアマゾンで見てみようと思います。ありがとうございました。
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Unknown (けんいち)
2021-12-05 00:07:53
このレコード、私の若い頃の愛聴盤の一つでした。バリオスの演奏、懐かしく聴きました。緩急自在な演奏が素晴らしいです。また粒のそろった高速のトレモロがいいですね。
ただ実を言うと私はバリオスよりポンセやカルレバーロのほうが好きでした。ポンセもカルレバーロもおそらくこのレコードが初録音で、両曲ともすぐに楽譜を入手して弾いていました。
あとベニーテスはchannel crossingsからギターとバンドネオンのCDを出していますので、機会があれば聴いてみてください。こちらでは1957年製のフレタを使用しています。
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Unknown (緑陽)
2021-12-05 00:50:22
けんいちさん、情報提供ありがとうございます。
ポンセの方は「カベソンの主題による変奏曲」ですね。ベニーテスはテクラ・エディションの巻末に載っている第7~第9変奏(ポンセの24のプレリュードと同曲有)を加えて演奏していますが超名演と言えるものです。この演奏も何度聴いたか分かりません。ユッカ・サビヨキの演奏も素晴らしいですが彼は第6変奏までです。
私もカベソンの方はレコードで聴いて感動し、まもなくして楽譜を買って弾きました。
今から10数年前に本格的に取り組んだことがありましたが、録音しておかなかったのが残念です。
(今ではちょっと無理かな)
ベニーテスの録音は他にバッハとスカルラッティのレコードと、ピアソラ編曲集(このCDでは1976年製のフレタ・エ・イーホスで弾いています)を手に入れました。その後の録音が続かなかったのが残念ですね。
ギターとバンドネオンのCDはピアソラですね。
ベニーテスは1983年にピアソラに出会い、認められ、1985年にピアソラのバンドネオン、ベニーテスのギターでこの「バンドネオンとギターのための協奏曲」を初演したと言っています。
Youtubeでホームコンサートでの録音がいくつか聴けますが、あまり出来が良くないのが残念ですね。
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Unknown (けんいち)
2021-12-05 08:23:19
ギターとバンドネオンのCDには一部ピアソラも入っていますが、他の作曲家のタンゴもあり、アンソロジーになっています。

https://www.discogs.com/release/4652877-Baltazar-Ben%C3%ADtez-Alfredo-Marcucci-Tango-An-Anthology

あとバンドネオンとギターのための協奏曲ですが、初演はベニーテスではなくカッチョ・ティラオです。リエージュで開かれたギターフェスティバルにピアソラが招かれてそこで初演されました。もちろんバンドネオンはピアソラ本人。そして指揮はなんとレオ・ブローウェル!
この時のライブ録音もCDになっています。
https://tower.jp/item/1777311/%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%81%AB%E6%8D%A7%E3%81%90-~%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%82%AE%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB1985%EF%BC%86%E3%80%8C%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%80%8D%E5%88%9D%E6%BC%94%E9%8C%B2%E9%9F%B3
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Unknown (緑陽)
2021-12-05 11:54:41
バンドネオンとギターのための協奏曲について、ベニーテスは現代ギターのインタビューで「1985年10月22日、オランダのハーレムで初演、バンドネオンが作曲者自身、オケが北オランダ交響楽団」と発言していました。
リエージュ国際ギターフェスティバルでのライブ録音は1985年3月11日なので、ご指摘のとおりこちらの方が初演なのでしょう。
情報提供ありがとうございます。
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