自分が強い個性を持っている人間だなんて、実は思ってもみなかった。
しかし、私は人から「変わっている」とよく言われることに気付いた。
「どこが?」
と訊いても、みんな苦笑いをするだけで答えてくれない。
29歳、女性。
身長:153センチ
体重:標準
顔:私の顔を見て道端で吐く人はいないので恐らく普通。
職業:会社員
朝7時に起きて、一服して、洗顔、化粧、ブロー、着替、一服、歯磨き、アクセサリー着用、コンセントの確認をして、出社。
仕事は事務職。
趣味はクマと遊び、飽きたら読書。一服してクマと遊び、飽きたら読書。
浪費も酒もギャンブルもせず、ましてやホスト通いもしない。
強いて言えば医療費がかかっている(心療内科通院)。
ヒソヤかに生きている。
そんな私が変わっていると言われる所以は一体何なんだろう。
きっと、それは「人生ソロ活動」を好んで実行しているあたりだと目論んでいるのだが。
私は一人を好む。
一人映画。
一人飲み。
一人旅行。
一人カラオケ。
一人お茶。
一人回転寿司。
一人散歩。
一人プラネタリウム。
一人ゲーセン。
一人水族館。
一人メリーゴーランド。
一人健康ランド。
恋人がいるときでさえも、コソコソとそうしていたのだから、余程一人が好きなのかもしれない。
先日、そんな私は「精神異常者」とまで評された。
自分が「普通」でありたいのか、「異常」でありたいのか、もうそんなのどうでもいい。
私は私でいるために居心地のよい空間や時間を創造する権利を私は持っている、そう再確認できたから。
そう教えてくれたのは彼だ。
全身をゴスロリで着飾る華麗な作家・嶽本野ばらさん。
「下妻物語」の原作者だと言えば分かりやすい。
彼は、今年の晩夏に麻薬取締法で捕まった。
私は、「美的」に彼の掲載があった頃より、彼の作品のファンになった。
彼のホームページは暫く閉鎖されていたのだが、久々に見てみたらアップされていた。
事件の謝罪文を読み、涙が出てきた。
以下一部抜粋。
僕はずっと異端で居場所を持たぬ者です。
僕には、同じように異端である貴方が
「皆と同じじゃなくてもいいんだと思えるようになった」。
居場所のなかった君が
「前より少しは生きやすくなったよ」。
そう、いってくれるのが、いつもとても嬉しかった。
僕のせいで、貴方はまた皆から、異端として蔑まれるようになったでしょう。
君はまた居場所を追われ、生きにくくなってしまったでしょう。
いろいろと謝罪したいのだけれど、それが一番、辛い。
嶽本野ばらさんの生き方や孤高の精神、そこから紡ぎだされる音楽のような文章に物凄く惹かれる。
繊細な文章なのに、しっかり自己主張が描かれているのも乙女ちっくで素晴らしい。
それは事件前も事件後も変わらない。
「こんな私でも共鳴できる世界がある」という、いつでも私の味方だ。
私はゴスロリを着ない。
スーツで出勤している。
「普通」の身なりをしているが、魂だけは「異常」。
その矛盾が、本当は苦しかったのかもしれない。
縋るように彼の作品に没頭した月日を振り返り、そう思う。
でも、そんなのもういいんである。
私は私の人生を歩もうではないかって、今、強く思えるから。
これから、その矛盾で傷つくことがあったら、心の中に耳を澄ませてみよう。
きっと、「ねぇ、君」って、野ばらさんの魂が囁いてくれそうな気がする。
しかし、私は人から「変わっている」とよく言われることに気付いた。
「どこが?」
と訊いても、みんな苦笑いをするだけで答えてくれない。
29歳、女性。
身長:153センチ
体重:標準
顔:私の顔を見て道端で吐く人はいないので恐らく普通。
職業:会社員
朝7時に起きて、一服して、洗顔、化粧、ブロー、着替、一服、歯磨き、アクセサリー着用、コンセントの確認をして、出社。
仕事は事務職。
趣味はクマと遊び、飽きたら読書。一服してクマと遊び、飽きたら読書。
浪費も酒もギャンブルもせず、ましてやホスト通いもしない。
強いて言えば医療費がかかっている(心療内科通院)。
ヒソヤかに生きている。
そんな私が変わっていると言われる所以は一体何なんだろう。
きっと、それは「人生ソロ活動」を好んで実行しているあたりだと目論んでいるのだが。
私は一人を好む。
一人映画。
一人飲み。
一人旅行。
一人カラオケ。
一人お茶。
一人回転寿司。
一人散歩。
一人プラネタリウム。
一人ゲーセン。
一人水族館。
一人メリーゴーランド。
一人健康ランド。
恋人がいるときでさえも、コソコソとそうしていたのだから、余程一人が好きなのかもしれない。
先日、そんな私は「精神異常者」とまで評された。
自分が「普通」でありたいのか、「異常」でありたいのか、もうそんなのどうでもいい。
私は私でいるために居心地のよい空間や時間を創造する権利を私は持っている、そう再確認できたから。
そう教えてくれたのは彼だ。
全身をゴスロリで着飾る華麗な作家・嶽本野ばらさん。
「下妻物語」の原作者だと言えば分かりやすい。
彼は、今年の晩夏に麻薬取締法で捕まった。
私は、「美的」に彼の掲載があった頃より、彼の作品のファンになった。
彼のホームページは暫く閉鎖されていたのだが、久々に見てみたらアップされていた。
事件の謝罪文を読み、涙が出てきた。
以下一部抜粋。
僕はずっと異端で居場所を持たぬ者です。
僕には、同じように異端である貴方が
「皆と同じじゃなくてもいいんだと思えるようになった」。
居場所のなかった君が
「前より少しは生きやすくなったよ」。
そう、いってくれるのが、いつもとても嬉しかった。
僕のせいで、貴方はまた皆から、異端として蔑まれるようになったでしょう。
君はまた居場所を追われ、生きにくくなってしまったでしょう。
いろいろと謝罪したいのだけれど、それが一番、辛い。
嶽本野ばらさんの生き方や孤高の精神、そこから紡ぎだされる音楽のような文章に物凄く惹かれる。
繊細な文章なのに、しっかり自己主張が描かれているのも乙女ちっくで素晴らしい。
それは事件前も事件後も変わらない。
「こんな私でも共鳴できる世界がある」という、いつでも私の味方だ。
私はゴスロリを着ない。
スーツで出勤している。
「普通」の身なりをしているが、魂だけは「異常」。
その矛盾が、本当は苦しかったのかもしれない。
縋るように彼の作品に没頭した月日を振り返り、そう思う。
でも、そんなのもういいんである。
私は私の人生を歩もうではないかって、今、強く思えるから。
これから、その矛盾で傷つくことがあったら、心の中に耳を澄ませてみよう。
きっと、「ねぇ、君」って、野ばらさんの魂が囁いてくれそうな気がする。