世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

幸せな記憶

2015年12月08日 22時42分54秒 | Weblog
寒さが一段と増した気がする。
空気がヒヤッとしだした。


周囲ではそろそろ正月の話題が出てくる。


私が幼少のころの正月。1980年代後半。
31日の大晦日から大人たちの動きが慌しくなるのを感じていた。
デパートの地下の食品売り場へ買い出しに家族で出かけた。
当時はスーパーもデパートも三が日はどこも開いていなかったのだ。
大混雑の店内の天井から吊るされた新巻鮭が珍しくて見入った。

そして、特に御節や雑煮、年越しそばの準備などを担う母は殺気立っていた。

その晩は早めに風呂に入り、大人は紅白、子供たちは祖母の部屋のテレビで「大晦日だよ ドラえもんスペシャル」を観ていたっけ。
いつもは早めに寝かしつけられるのに、その日は「ゆく年くる年」を観終えて0時のカウントダウンをする。

正月は朝風呂に入れられ、一張羅(ピンクのワンピース)を着せられる。
そして神棚に挨拶をする(しないと父・クマパパの機嫌が悪くなる)。
トイレに鏡餅とお神酒を供えるのは父の役目だった。

コタツの上に並べられた御節が冬の柔らかい日差しの中で浮かんで見える。
私は茶の間に溢れるその非日常性に高揚していた。
石油ストーブの上に置かれて静かに音を立てているヤカンだけが唯一、日常性を保っていた。

「お雑煮のお餅、何個食べるの?」と聞く母に「2個!」と答える。
子供心に美味しくないと思っていた御節だが、栗きんとんだけはバカみたいに甘く、お菓子みたくて大好きだった。

雀宮神社、二荒山神社へ参拝。
バブル時代だったので街で見かける門松も立派なものが多かった。
車に正月飾りを付ける人も多かったような気がする。

神社から帰宅すると父方の親戚の車4台が止まっている。
父は5人兄弟の末っ子。
(次男なのだが事情があって家を継いでいる)
正月の集まりは、父の3番目の姉の姑も来る様なにぎやかな集まりで、玄関に靴が並びきれなかった。
親戚に「あけましておめでとう」と言われ、お年玉をもらう。
それらは母に回収され、年に一度の東京見物に当てられていた。浅草寺、東京タワー、NHK放送センター、上野動物園・・・など。「思い出貯金」と銘打ったそれは母が学年文集に書き、教頭先生に褒められたという逸話を持つ。


酔っ払った大人たちの声を聞きながら、従兄弟たちと遊ぶ。
父方の従兄弟だけで10人もいるのだから賑やかだ。

わが親族は飲兵衛で、深夜1時ぐらいまでだらだらと宴会をしていた。
深夜まで飲兵衛の話に付き合わされて洗物をしなくてはならなかった母の苦悩は計り知れない。
あの当時の母の年代になり、今の私には色々なことが見えてくる。
今、私がそれをしなくてはならないとなったら、憤死してしまうだろう。
思春期になると、いつまでもだらだらと飲んでいる父が少し嫌になった。
かといって、母の手伝いを積極的にする善良な児童でもなかった。


そんなのが三が日まで続き、4日目ぐらいから普通を取り戻す。
友達からもらった年賀状を眺めたり、近所の子と凧を上げたりして、始業式まで冬休みを謳歌するのだった。

関東平野を吹きぬけるからっ風は容赦なく幼子たちに吹き付けていたはずなのに、私は手の甲で鼻水を拭いながら本当によく遊んだ。不思議とあまり寒さを感じなかった。




書きながら、よく覚えてるなあと我ながら思う。



こんな記事を発見した。


12星座【天才肌】ランキング 水瓶座は情報のインプット量がすごい!

「この人はすごい! もしかしたら天才かも!」と思える人が、あなたの身近にいませんか? 「いくら努力してもこの人にはかなわないな~」と感じる「天才肌」の人は、確かにいます。今回は、そんな天才肌タイプを、12星座ランキングにて紹介していきましょう。


第1位 水瓶座……情報のインプット量がすごい
 水瓶座は、ありとあらゆることに興味を示し、次々と新しい情報を頭の中にインプットしていきます。頭の引き出しには、いろいろな分野の情報が常にパンパンにつまっているでしょう。そのため、どんな質問をしても、すごい答えが返ってきます。それは情報処理能力が天才的だからです。わからないことはあの人に聞こう! 水瓶座に対して、周囲の誰もがそう思っているはずです。

第2位 射手座……論理的説明力では群を抜いている
 射手座の思考はとても論理的です。どんなことも、完璧に筋道立てて説明できるのは、頭の中にしっかりロジックが組みあがっているから。それは誰にでもできることではありません。天才だからできるのです。難しいことは噛み砕き、誰にでもわかるように説明してくれます。ボキャブラリーもとても豊富でしょう。

第3位 双子座……着眼点が人とは違う
 双子座は、誰も思いつかない着眼点を見つける天才です。それをもとに斬新な企画を立てたり、商品化をはかったりできるでしょう。ですから、双子座の提案することには、みんなを圧倒されるのです。常に時代の先を読み、近い将来こんなことが流行るはずだという予測も得意。しかも、外れることはまずありません。


なのだそうだ。

水瓶座の私。
天才かどうかは分からないが、マニアックな記憶は払拭できないでいる。
友達や家族と思い出話をしていると、「なんでそんなこと覚えてるの?」と驚かれることが多い。



今日は餃子を食べた。
餃子を食べているときが一番幸せ。



私の脳をできるだけ幸せな記憶でいっぱいにしてあげたい。

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