忘却の彼方にあったこの感覚

縮毛矯正をかけに、美容室へ。
梅雨の時期に備えて、自分にご褒美。

最近の私の頭ったらスゴかった。
根本の癖が強すぎて前髪の分け目がつかないという残念な感じであった。
一本抜いてまじまじと見てみると、人の頭髪にはあるまじき形態をしている。
ちりちりしているだけではなく、うねっていたり、同じ1本部なのに部分的に太さがまちまちだったり、反転していたり…。

「これ、獣の毛なんですよ」
と一本を他人に差し出して言ってみたら、かなりの確率で信じてもらえそうな勢いだった。いや、マジで。

昨今の湿度の上昇で更に癖は元気になり、私には対処できなくなっていた。
前髪なんて野口英世。
くるるんにも程があるよな…。
兎に角、「宇宙兄弟」のムッタと化していたんである。


半期に一度の縮毛矯正。
月に5千円ずつ貯蓄するとやっと半年で1回かけられる。
素晴らしき縮毛矯正財形。

私が通う美容室は池袋にある「キャラ・シャローネ」様。

今日もセッキー様にお世話になった。
上京してから12年間、彼は私の難毛を綺麗にしてくれる。
私のかける縮毛矯正はMr.ハビットと呼ばれるもので、究極の縮毛矯正だと評されている。たしか、昔、飯島愛が宣伝していた。

1液を塗る→放置→流す→ひたすらブロー→2液を塗る→放置→流す→ドライ→カットという行程を辿る。
如何せん放置される時間が長いので今日は持参した本2冊を熟読。

途中のブローは、かなりの力作業だと思う。
男手でガンガンと癖を伸ばされるのである。


セッキー殿のカットは上質なのでスタイルが長持ちする。
また細かいことを言わなくても私の好みや髪質を熟知していてくださるのも心強い。
今日は毛先を整えてもらい、髪の表面に散見するぴょんぴょんと出る毛を処理してもらった。
あまりスカスカにすかないのも私好みである。


4時間後、私の髪は見違えるほどの光沢を宿し、癖が取り払われた根本は落ち着きを戻した。
忘却の彼方にあったこの感覚を、今再び指先で弄ぶ。
そして、風をはらむと無抵抗にそよぐ髪の質感を背中で噛み締める。

また半年後、セッキー様にお世話になる予定。
また宜しくお願いいたします。


そうそう。
今日、25歳の男の子にナンパされた。
「年上のお姉さまが好みなんです～」
と。
縮毛矯正の力、パネェ。

「宇宙兄弟」

美容室を出たあと、映画「宇宙兄弟」を観てきた。
Yahoo!のレビューではけっこう酷評されていて不安だったのだが、自分的には面白いと感じた。


あらすじ： 子ども時代に、宇宙飛行士になることを誓い合った兄弟ムッタとヒビト。時は過ぎて2025年、弟ヒビト（岡田将生）が夢をかなえて宇宙飛行士となった一方、兄ムッタ（小栗旬）は会社を解雇され意気消沈していた。互いに違った道を進んでいた兄弟だったが、弟からの連絡をきっかけに兄はかつての夢を実現させるべく再び宇宙飛行士という目標に向かって進み始める。（シネマトゥディ）



私は三人兄弟の長子である。
だから兄であるムッタの気持ちが痛いほど良く分かる。
しかもうちも妹の方が何をやらせても上手く器用にこなす。
合コンに行けば場を盛り上げるし、デザイナーという職業柄オシャレだし、仕事も私より卒なくやっているのだと思う。
宇宙飛行士になる弟の月への旅立ちを見送るムッタの気持ちに激しく共感。

そうそう。
そのロケットの発射シーン。
胸の奥に響くぐらいスケールでかくて感動した。
あれだけで映画を観る価値あり。
できればもう一度観たい。

月で行方不明になるヒビト。
地球から白い昼の月を見上げるムッタ。
地球から月は見えるのに、走っても走っても無事でいるのかさえ分からない弟の元には辿り着けない無念さ。
あのシーンは良かった。

月面のシーンは見ているだけでワクワクする。
一面銀色の砂だらけの月。
会社帰りに月を見上げて「私が生まれるずっと前、あそこに到着した人がいるんだもんなーすげー」と、よく思う。
そんな月を見事に再現していた。

弟ヒビトの夢に向かってひた向きな姿が観ていて凄く清々しかった。
小栗旬の甘くて完成度の高い顔立ちにヤラれた…。

そして少年時代のムッタとヒビトの可愛さがたまらない。
はやぶさのカプセル展示などのイベントなどで、父親に連れられて来る子供がいるが、どの子もみんな賢そうに見える。
宇宙少年＝賢いという構図は私の中でけっこう根強く存在している。

ラストシーンはやっつけ仕事だと感じた。
あと10分、ヒビトの帰還シーンを入れるだけで印象が違ったのではないだろうか。
宇宙で怪我して迷子になる深刻事態からどう脱したのか、もっと丁寧に描くべきだったと思う。
宇宙はそんなに甘い世界ではないはずだ。


エンディングはコールドプレイ「コールドプレイ - ウォーターフォール～一粒の涙は滝のごとく」
これ、最強。
欲を言えば劇中に挿入してほしかった。



この作品を教えてくれたのは他部署の男性先輩である。
原作をこよなく愛し、宇宙好きな私にこの作品を薦めてくれた。
そんな彼は数年前にお兄さんを白血病で亡くした。
今週末、この作品を息子と観に行くんだと言っていた。
どんな気持ちで観たのだろう。


五月晴れに相応しい爽やかな作品だった。

映画「宇宙兄弟」予告編

CARIBBEAN BLUE

昼ご飯はニューヨーカーズカフェ。
カルボラーナの角煮丼。吉熊とウマウマ。


ハンズで欲しかったお香を購入。
探しまくっていて、もうネットでしか買えないのかなあなんて思っていた矢先だったので超嬉しい！
爽やかで切ない香り。
日本香堂
FRAGRANCE MEMORIES
fm beach & sea CARIBBEAN BLUE


お洋服や本、欲しいものの下見といった具合。
リフレッシュできた。