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世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

一区切り

2006年11月17日 | Weblog
朝から、ドタバタする。

半期に一度のこの日は、嵐のような忙しさが訪れる。
今日は更にイレギュラーなことが多々重なり、一瞬、何から手をつけていいのか分からずに、ポカーンとしてしまった。

更に悪いことは重なり、社長から雷という名の洗礼を受ける…。あーあ…。

凹む間も無く店舗へ販売応援へ行く。
古巣の街は相変わらずだった。
雰囲気や人の賑わい程度まで。
販売応援の後にも業務を任命されていたので、淡々と遂行する。

ふと、自分が機械になった錯覚を感じる時がある。
昔観たチャップリンの映画で、機械化文明を皮肉った作品がある。
学生時代に観た時は「そんなオーバーな」と思っていた。
しかし、今、自分があの機械になっていると感じている。
その良し悪しを考える余地がないほど、毎日いっぱいいっぱいだ。

そんな自分を未来の姿として選択したのも、自分だ。
今はあの時の選択を正当化することのみに集中しよう。

とりあえず、仕事に一区切り着いた私は、明日から某地に「ちょい旅」に出る。
海が私を呼んでいる気がしたから。

お疲れ、自分。
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タムラ君とボジョレー・ヌーボー

2006年11月17日 | Weblog
11/16
ボジョレー・ヌーボーの解禁日である。
よく意味が分からないが、この日ばかりは別に好きでもないワインを飲んでしまう。

日本にはかつて、「ぬーぼー」という菓子が販売されていた時期があった。
店頭に並び始めたのは、たしか私が小学5年生のときだったと思う。
森永製菓が製造していて、田代まさしがCMをしていた。
「ふわふわエアチョコ」という宣伝文句に、田舎の小学生だった私は、「どんな味なんだろう」と思いを馳せていた。

小学5年生の夏休みに臨海学校という行事が開催された。
茨城県の河原子海岸で3日間、集団行動を行うんである。

私は嫌だった。

集団行動自体も気が狂いそうなぐらい嫌だったんだが、私の不在中に、妹や弟が「何かイイコト」や「楽しいこと」に遭遇していたら悔しいという、何とも意地汚い考えが強かったのだ。

毎日「臨海学校、行きたくない」と私から訴えられた母は、臨海学校のお菓子に「ぬーぼー」を買ってくれた。
まんまと食品に釣られた単純であり素直な私は、意気揚々と臨海学校に出かけた。

「ぬーぼー」は高価な菓子ではない。
しかし、自分から物を強請れなかった私は、ひょんなことから「ぬーぼー」を手に入れることができて、嬉しかった。
臨海学校の帰りのバスで、大切に食したのを覚えている。

「ぬーぼー」のキャラクターは黄色のお化けみたいな、脱力感いっぱいの物体であった。

その姿が同じクラスのタムラ君に似ていると密かに思っていた。
私のみならず、どうやらクラスの殆んどが同じことを考えていたらしい。
「ぬーぼー」の販売から瞬く間に、タムラ君は「ぬーぼー」と呼ばれていた。
タムラぬーぼー君は、臨海学校で、ある失態を犯した。
宿泊していた民宿の女風呂と男風呂を間違えたんである。
私は居合わせていなかったんだが、その日はけっこう騒ぎになった。
騒ぎはやがて噂になり、小学校卒業まで彼は「覗きのぬーぼー」という有名人としての人生を歩むことになった。


小学生時代を思い返しながら、私は今、ワインを飲んでいる。

グラスを傾けると、真っ赤な液体が、忘れていた思い出を連れてくる。

柔らかい酸味と芳醇な渋味を味わいながらの一人同窓会も、今宵だけは似合いそう。
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