やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
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Cannonball & Coltrane - Quintet in Chicago (Full Album)

2013-03-08 | 書棚のジャズアルバムから

Cannonball & Coltrane - Quintet in Chicago (Full Album)


動画サイトで、懐かしいアルバムを流してゐたので、久しぶりに聴いてみました。

キャノンボ-ル・アダレイのLPやCDはほどほどあったやうな気がしますが、小生決して熱心なファンでもなく、コルトレーンとの関連で集めたやうな記憶があります。

この一枚もそれゆゑのもので、バリバリと吹くアダレイに、コルトレーンも負けじとブリブリと吹く!
確か、マイルス・デヴィスの第一期黄金リズム・セッションをバックに録音されたもので(留守を狙ったとのエピソードもあったー)、そのバックが悪いはずもなく、1960年前の、ある意味”能天気”なほどの元気のある名盤です。


前後して、コルトレーンが1966年来日した時の、神戸での動画を見つけました。
正規の”ライヴ・イン・ジャパン”は、第1集、第2集とも書棚にありますが、余りに痛ましくて、滅多なことでは聴きません。

”神戸での演奏? おそらくプライヴェイトのものだらうー”と思って聴きましたが、果たして、聴衆の背中で録音してゐるやうな、とても状態の悪いものでした。

けれどー、
その劣悪な録音の先から、『イン・シカゴ』の能天気な演奏から、まだ十年も経っては居ないといふのに、すでにコルトレーンの演奏は、フリーを遥かに通り過ぎて、まるで自らを呪縛にかけたやうな、宗教の祈りのやうな、あるひは、密教のお経のやうな、いつ果てるともしれない、サックスでの吐露を続けてゐる姿が浮かびあがる。

すでに、ハーモニーの美しさなどは微塵もなく、この演奏の先には果たして何が待ちうるのだ? と思ふ演奏です。
けれど実際には、この翌年に、まるで彼岸へと旅立つやうな澄み切った演奏集を遺作としてコルトレーンは癌に倒れるのですが、その死後すでに50年近くを数へながら、まるで山谷を駆け抜ける修験者のやうに残した数々の演奏は、この先も決して埋もれることはなく、また小生も、”ウム、辛いなー”と思ひながらも、マンジリもせずに彼の演奏を聴いてゆきたいと改めて思ひます。

John Coltrane Live in 神戸1966 part1


John Coltrane Live in 神戸1966 part2




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