山形市内で開催されてゐた「リフォーム・フェア」を見に行きました。
毎年この時期に開催されますが、年々出店の数が少なくなってきてゐるやうで、見る者の寂しさは隠せません。
場内をひとめぐりして、帰らうと思った時、会場の出口の一角に沢山の万年青(おもと)を展示してゐるのが眼が留まりました。
変り種のものを指して
「100万位しますか?」
と聞くと、
「昔はな。今は、さうだな、15万から20万位だな」
と事も無げに応へてきました。
小生の知人に、万年青の愛好家がゐますが、そんな世界らしいです。
「ちなみに、この中で一番高いのは?」
と聞くと、これださうです。
何の変哲もない、小さな万年青ですが、血統(といふのでせうか)が違ふのださうで、一時期は家一軒分もした、とのこと。
呆れるやうな話ですが、「かつて、江戸時代にも朝顔や椿もそんなブームがありましたよね」と、話すと、「万年青は、春蘭などと共に、日本の文化なんだ」と話すやり取りに面白さを感じて帰ってきました。
我が家の庭先には、ちいさな万年青は沢山あるのですが、家の主と一緒でみな雑種ですので、ひたすら、その青葉を見せてくれてゐるだけです。