やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

Mの生誕250年

2006-01-27 | 音楽を

今日は、モーツァルトの生誕日だと(それも、250年目の)、昨日のTVのニュースで報じてゐました。
色々なイヴェントや、CDの売上も活況を呈してゐるとのこと。

さうだったか、と小生も、まだ整理のつかないCDの箱からブルノ・ワルターのCDを探し出し、ひと時、モーツァルトへの感謝を表しました。

交響曲38番と40番のディスク。
既に、45年以上も前の録音。
オーケストラも、録音用に創ったといふアメリカ西海岸の臨時オーケストラ。
残された音も貧しく、高音がギスギスする(旧いCDのせゐか)
ピリオド楽器やピリオド奏法がひと時代を作ってしまった現在では、
テンポを微妙に動かすワルターの演奏は、すっかり時代物の演奏。

でも、なんと豊かなモーツァルトの演奏なんだらう!
写真の肖像画のやうに(小生は、この肖像画の真贋を固く信じてゐるのですが)、
穏やかで、ふっくらとしてゐて、少しウィットがあって。
人生が予定通りに進まないやうに、左右の足と手が交互に動いても美しい歩く姿にならないやうに、時として乱れる呼吸のやうに、ワルターのモーツァルトは続いてゆきます。