rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

今更ながらDSとは何か

2023-09-08 22:21:00 | 政治

世界が表に出ている政治家らに依って動かされているのではなく、「富と経済を支配する一部の富裕層のネットワークにより動かされている」とする考えは「陰謀論」として話されてはいけない事、「トンデモ系」のレッテルを貼られたくなければ触れない方が良い話題、とされてきました。しかしロスチャイルドなどの巨大財閥が水面下で国際政治に影響を与えている事は「常識」の範囲であり、この2-3年、ビル・ゲイツがWHOやワクチン開発の至る所にポリシーメーカーとして登場するに至り、どうも我々が民主主義で選んだ「選良たち」が世の中を決めているのではなさそうだ、という事がかなり頭の鈍い人達にも分ってきた(分かってしまった)と言えるでしょう。そこでトランプ大統領がDeep State(影の政府DS)と呼んだ存在は具体的にどのような存在かをまとめておきたいと思います。

 

I.  地球の富の50%以上を富裕者上位1%が所有する

 

貧富の格差を研究するOxfamという組織があります。2015年に出された「富の独占を進める富裕層エリート達」という冊子があります。破綻してしまいましたが、Credit Suisseの集計を用いて、2014年の段階で地球上の富の48%が富裕層トップ1%の所有であると示しています。それは2020年には54%にまで増加するだろうと予想されました。

2015年の段階で世界のトップ1%の富裕層が世界の富48%を所有し、2020年までには50%を超えるとした集計

 

2023年1月に出されたOxfamの「富者生存(survival of the fittestにかけたrichest)」という冊子ではコロナ禍の2020年から2021年にかけて、新たに生まれた富の63%が上位1%の富者に渡った(Credit Suisse Global Wealth Reportによる)と報告されています。Forbesの集計によると、億万長者の富の集中が20世紀に比して、近々10年に凄まじい勢いで増している事が解ります。世界的に格差の拡大、中間層の喪失、2極化が進んでいる事を表しています。

コロナ禍で儲けたのは結局富裕層1%だけという集計 富の集中はこの10年で著しく進んでいる。富を持つ者が「富と権力の持続」を望むのも自然と言える。

 

II.  富裕権力者の総意を実働部隊に会議で披露する

 

富裕層1%のそのまたごく一部の超富裕層の人達は、自分たちの経済支配の現状を継続させるために予め内々にごく一部の人達で(これら表に出ている人の他に、実際は土地などの計り知れない資産を持つ少数の貴族や王家の家系があってそちらが本命)方針を決めた上で、非公開のビルダーバーグ会議などを開いて方針を固め、ある程度公開性であるダボス会議などで、世界中の政治家、メディア、有力者などに方針を徹底させます。金の流れを支配できれば、社会の流れを支配することは可能です。一見「被支配者が自分たちで進んで選んだ様に見える政治体制」も実際には金の流れに従って決まった体制であり、これらの体制を決めている総称が「DSと表現される物」と言えましょう。

 

III.  被支配者が多すぎるとやりにくい

 

1%の支配者にとって、99%の被支配者の数が多すぎるのはやりにくいものです。その他大勢が反乱を起こして支配者を追い出されては困ります。そのためには被支配者は弱者で大人しく、全体主義的に抑圧されて、適度な娯楽や幸福で満足して働いて支配者に奉仕し続ける事が望ましい姿と言えます。

 

藤井 聡氏 「全体主義としてのグローバリズム」講演から引用   全体主義的グローバル資本主義の行き着く先と本質を示すスライド

 

被支配者が団結しない様、戦争をさせ、憎しみ合わせ、分裂させて支配する(divide & rule)。定期的に病気を流行らせてワクチンなどで体力を弱らせる。ナラティブという手法で、自分たちが納得して服従するように仕向ける、といった手法を取らせる事が現在行われています。ただ思惑通りには進んでいない様にも見えます。やり方が露骨すぎるからでしょうか。

増田悦佐 氏 (2022年刊)

 

IV.  サイエンスをナラティブ(自ら納得して選択する)の手段に用いる

権力者が決めた政策を、暴力に依らず進んで民衆に従わせるには、従いたくなる動機としての権威、畏怖の念、或いは「権威に従わない時に被る被害への恐怖の感情」などが必要になります。古来より為政者は様々な方法で民衆を従わせる手法を考えてきました。その主な変遷を図に示します。

 

古代には「自然の力」を利用し、その意思を伝える「巫女」の預言が用いられました。原始的宗教を用いた王制の時代です。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教など一神教の教義が完成すると、「神の名の下」による宗教的権威による支配が行われます。神の権威による支配で、これは今も一部有効と言えます。

民族国家の概念が確立すると、「民族の優位性」「血の純潔」といった漠然とした概念に「価値と権威」を持たせ、それらが個人の生活よりも優先されるという思想で民衆を従わせる手法、「民族主義による支配」は現在でも使われています。

資本主義が発達して経済的格差が決定的になると、「所有を否定」する原始共産制が「人類の平等を実現する究極の思想」であり、資本主義を否定して人類進化の終わりには共産主義に到達する、という経済理論が大きな権威を持っていた時代がありました。「革命」の名(権威)の下にあらゆる個人の自由を制限する政策が正当化され、それに従わないことは「反革命的」であり糾弾・弾圧されても仕方ないとされる思想で、「経済理論による支配」と言えます。

20世紀は科学の時代であり、科学の進歩によって人類の文化的生活は大きく発展しました。国家の枠を超えて、人類全てを従わせる手法として「科学の権威」が用いられる様になったのが21世紀の現在と言えます。そしてその権威を偽装して、まるで正統な科学である様に詐欺的手法で用いたのが「科学の衣を着た政治的プロパガンダ」なのです。つまりコロナ感染症、温暖化、ワクチンなどを反論を封じた上で科学的に一部真実であることを交えて政策全体が科学的真実である様見せかけると言う、サイエンスをDSが被支配者を進んで従わせる「ナラティブの手段」と化しているのです。

コメント (2)
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