歴史における役割を終えて、消滅してゆく組織というものはあります。1980年代後半から土井たか子氏を中心にフィーバーを起こし、55年続いた自民党政権に一度終止符を打った頃の社会党に対する国民の期待は大きいものでした。しかし社会民主主義的な新党ブーム(私は昔からある民社党を応援していたが)から保守層を取り込んだ「社会党が中心になった村山内閣誕生」を契機に、理想だけ述べていればよかった時代が過ぎ、現実的な政治課題に対応せざるを得ない状況にぶち当たると、革新層からは失望が、また保守層からは頼りなさが指摘されて、社会党は勢いを失い、所属する政治家達が離合集散するなかで現在の弱小社〇党に収束してゆきました。
現在の党首が先日テレビのインタビューに答えている姿を見て、「これは肝不全の末期」の様な土気色の顔色であると心配になりました。顔色が気になって話している内容が入ってきませんでした。医師の目からは、転移性肝がんで余命わずかな人の表情がこんな感じです。まあ勝手な見立てなので外れてくれれば良いのですが。ただ党首のみならず、党の存在そのものがほぼ次の選挙では存続が危ぶまれるほどになる事は予想できます。党のホームページを見ても今の社会状況に不安を感ずる多くの人達の心をつかむ綱領がありません。歯の浮く様な奇麗ごとは沢山書いてありますが、今人々が望むのはそれではない。「おたかさん」の時代のスローガンをいまだ引きずってどれだけの若い人たちが魅力を感じて投票してくれるでしょう。消えゆく組織というのはこんなものか、と思わせる内容でした。
議員会館に官僚を呼びつけて、地方から物見遊山で上京した高齢支持者達に昔の社会党的追求をしている様子を見学させるパフォーマンスを行っているようですが、結局この「おたかさん」時代からの高齢支持者が消滅したら現在の社〇党も消滅する、で良いということなのかもしれません。
私が党幹部ならば、せっかく「行き過ぎた新自由主義による格差をただす」という目標を掲げているのですから、1)ダボス会議を司る「経済支配者」が決めたグレートリセットには従わない。2)コロナやワクチンに対するタブーのない正しい科学的アプローチを追求する。3)ビックテックや権力者による情報統制、情報支配(デジタルファシズム)に反対する。4)信用経済や不労所得に適切な課税を行い、労働による所得税、消費税は減額する。といった政策を大々的に掲げるでしょう。どうせ消滅する運命ならば、国民の30%位は現在の世界や社会が「おかしい」と感じている所、口にすると「陰謀論」というレッテルを貼られて黙らせられる内容を堂々と「おかしい」と表明して勝負すればよいと思います。N国党よりもよほど賛同が得られるでしょう。恐らく「おたかさん」世代の時代遅れの高齢支持者は離れてゆくでしょうが、これからの若い支持層を得るにはそれくらいの柔軟性が必要です。
まあ社〇党はそのような進化をすることもなく、歴史の役割を終えて消滅してゆくでしょうが、敢えて大化けを期待して「ぐわんばれ社〇党」というブログの題名にしました。