rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

ユダヤ人迫害の温床は中世も今も変わらないのではないか

2008-10-05 00:11:16 | 政治
大澤武男氏の著書、「ユダヤ人とローマ帝国」講談社現代新書(2001年)、同じく「ユダヤ人とドイツ」(1991年)などを読むとローマの時代に何故キリスト教が広まり、一方でユダヤ人が阻害されたか、またユダヤ人に対する迫害はヒトラーの十八番ではなく、殆ど同じ思想に基づく迫害が中世以来連綿とヨーロッパにおいて続いてきたことがわかります。

中世以来続いてきたキリスト教徒によるユダヤ人の迫害は、全てキリスト教徒が悪であり、ユダヤ人が無辜で善であったことなのでしょうか。どの時代、どの社会、どの民族でも人間悪い人も良い人もいて、頭の善し悪しも、運動能力も、善人の度合いも、悪いから良いへのX軸上に正規分布を示すように人間が分布しているものです。

以前のブログ(http://blog.goo.ne.jp/rakitarou/e/a52c1a44849e86f4ed2c841b64ba3605)で、何故ユダヤ人は嫌われるのかについて書いたように、その原因は「ユダヤ教の他宗教への寛容のなさ」と「自分達だけが神に救われる」という選民思想に根本原因があると考察しました。中世においてもこのユダヤ教の特性から、ユダヤ人たちは一般社会に溶け込めず、独自のコロニーを形成した上で就ける職業の制約ともともと努力する人たちが多いことから金融や商人、法律家など金と権力に近い地位を得ていたことが示されています。

現在よりも情報伝達が限られていた時代、天変地異や飢饉、戦争などで社会が不安定になると、民衆の怒りや不満が異教徒であり、金や権力を持っていたユダヤ人達に向けられて、商店や家屋の略奪や焼き討ちが行われたようです。ユダヤ人達はダイヤなど持てるだけの価値のあるものを持って命からがら逃げ出し、悪くすれば虐殺される運命にあったと言います。

さて、現在の金融危機です。「ユダヤ人が悪い」などとはどのマスコミも言いませんが、世界中の人たちは世界経済を席巻している銀行、証券会社がユダヤ人のものであることは皆承知しています。ロックフェラーもロスチャイルドもユダヤであり、戦後対立の二大勢力の一方であるマルクス主義もユダヤ人の思想でした。そのソ連が崩壊した後資本主義化した時にソ連の資本財を一機にせしめて新興財閥として君臨した7人のうち6人はユダヤ人でした(http://archive.mag2.com/0000012950/20080303083326000.html)。プーチン氏はユダヤ人だからという理由で迫害はしませんでしたが、この新興財閥の7人のうち3人は追放し、後は財を取り上げるなど無力化させてロシアの国家基盤の再生に取り組みます。

「テロとの戦い」などといってアメリカの純朴な若者たちを砂漠の戦場に送り出し、中東の無辜の民衆とゲリラを相手に殺人を続けさせるのも、結局はアメリカを支配しているユダヤグローバリストたちがこれからも儲けられるようにという目的で続けられているのだな、とさすがに純情なアメリカ国民も気が付いてきました。そして金融危機になると「儲けるときは一部の人に、不具合が生まれたら負担は国民全員に税金で、また立ち直ったら儲けは一部の人に」という図式が見えてしまっているから下院で金融特別法案が否決されたのです。

マードックをはじめとするユダヤ人が支配するアメリカのメディアは決して「ユダヤ人が悪い」なんて言いませんが、結局アメリカ人の多くはユダヤ人のために搾取され、戦争させられ、金融破綻の尻拭いをさせられ、こつこつと働いて年金のために貯めた虎の子の401Kもどこかに飛んでしまったのだと思っているのです。これは中世以来ユダヤ人が一般民衆から反感を買って迫害されてきた図式と現在もなんら変わっていないことを示しているのではないでしょうか。これで多くのアメリカ人がユダヤ人に反感を持ったとして、アメリカ人が悪でユダヤ人が善だなどといえないことは明らかです。

ここからはきわめて日本人的な発想で、地球が滅んでも最後には自分達だけが神に救われると考えている人たちには受け入れられないと思いますが、どうせ今回の金融破綻でいろいろ損をするのですから、世界のユダヤのお金持ちの方達は、自分達が食べるに困らないくらいの金を残して残りの使いきれないほど貯めた金をユダヤ人協会を通して各国政府に寄付したらどうでしょう。アメリカは上位5%が7割近くの富を所有しているのですからそれらの人たちが財産を供出すれば今回の危機など何の問題もなく解決できるでしょう。そしてこのことを十分に宣伝すれば中世以来続いていたユダヤ人に対する偏見も一気になくなり、ユダヤ人は世界中から愛される民族になり一挙両得、一石二鳥の名案と思うのですがね。

個人で持っている財産を国や社会のために差し出すなどというのは荒唐無稽に思われるかも知れませんが、戦後のドイツでは時の首相のアデナウアー氏が1952年に「負担均衡法」というので金持ちから財産の半分を出しなさいという法律を作って一千億マルク以上の金を集めたという歴史があります。

グローバリズム、マルキシズムいずれにしても世界を一つの価値観で支配するというのは極めて危険な思想であり、それに反対する人たちの殺戮や圧制による服従を強いない限り達成できないことです。それぞれの地域・民族の人たちがそれぞれの価値観を互いに尊重し、自主的に生活することで世界は平和になるのだと思います。グローバリズム・一極支配は国を持たないユダヤ人にとっては都合の良い思想ですが、それ以外の人たちには迷惑でしかありません。プーチン氏のやり方は非常にうまかったと言えますが、アメリカの草の根保守達の反撃に注目していきたいと思います。
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