日本のマーケティング界に統計学を普及させた最大の功労者の一人が朝野熙彦先生であることを否定する人はまずいない(ずっと初期に遡ると他にも名前が挙がるが)。その朝野先生が昨年と今年、立て続けにベイズ統計学の本を上梓された。1冊目を青本、2冊目を赤本と呼ぶことにしよう。
青本は確率論の基礎から入ってMCMCの解説へと進み、コンジョイント分析や普及モデルへの適用を紹介する。赤本は基礎を補強しつつ、状態空間モデルへの応用やベイジアンネットワークを紹介する。マーケティングへの応用を念頭に置きつつ、理論を疎かにしないのが朝野本の特徴である。
どちらの本もExcelでの分析を中心に据え、高度な分析には R や RStan を導入する。また若手の実務家が執筆者に加わって最新の動向をカバーしている。ベイズ統計学の教科書が次々出版され初学者は迷うところだが、マーケティングの実務家はこの2冊から学び始めるのが良さそうだ。
ビジネスマンがはじめて学ぶ ベイズ統計学 ―ExcelからRへステップアップ― | |
朝野 熙彦 | |
朝倉書店 |
ビジネスマンが一歩先をめざす ベイズ統計学 ―ExcelからRStanへステップアップ ー | |
朝野 熙彦 | |
朝倉書店 |
青本は確率論の基礎から入ってMCMCの解説へと進み、コンジョイント分析や普及モデルへの適用を紹介する。赤本は基礎を補強しつつ、状態空間モデルへの応用やベイジアンネットワークを紹介する。マーケティングへの応用を念頭に置きつつ、理論を疎かにしないのが朝野本の特徴である。
どちらの本もExcelでの分析を中心に据え、高度な分析には R や RStan を導入する。また若手の実務家が執筆者に加わって最新の動向をカバーしている。ベイズ統計学の教科書が次々出版され初学者は迷うところだが、マーケティングの実務家はこの2冊から学び始めるのが良さそうだ。