掲載写真はローリーが70年代の洋楽邦楽のヒット曲を、「グラム歌謡」仕様でカバーしたアルバム「GLAMOROUS
ROLLY」。洋楽も過去に先達が日本語詞でカバーしたバージョンを下敷きにしているのが面白い。
ランナウェイズの『CHERRY BOMB』はガールズ、ベイ・シティ・ローラーズの『SATURDAY NIGHT』は
北公次が作詞したJOHNNY'Sジュニア・スペシャルのバージョンというのが「歌謡」気分を高める。
派手派手にカバーするそのアレンジの端々に、グランド・ファンクやスレイド風のメロディーを忍び込ませるという
洋楽ファンの気分を擽る仕掛けも満載だ。
キャンディーズの『あなたに夢中』、フィンガー5の『個人授業』もいいのだが、個人的に「やったぜ、ローリー」と
叫びたい気持ちになったのが、特撮番組スーパー・ロボット・マッハバロンの主題歌をカバーしたことだ。
08年7月の当ブログにおける「極私的血肉音楽」で、この曲こそ「私のグラムロック事始め。ロイ・ウッドにも
聞かせたい」と書いたのだが、ローリーもきっと同じことを思っていたのかも、と想像するだけで
嬉しくなるのだ。歌詞は男気爆発の阿久悠、曲は井上忠夫というフィンガー5でお馴染みの組み合わせだとは
今回初めて知ったのだが、何にせよ燃える。(笑)ここでは隠し味にT.レックスというか、ウォッカ・コリンズが
使われているのがまた萌える。(笑)
アルバムの最後にはローリー自前の『薔薇の誘惑』が収録されていて、これが先にカバーした曲に
負けず劣らずのグラム歌謡で、そのいかがわしい煌びやかさにヤられてしまった。数々の有名曲のカバーの
最後に自前の曲を置くとは、それだけ自信がある曲ということなのだろう。曲の途中に語りが入るのも
私好み。ライブで演奏するのは照れるだろうけど。(笑)
添付されたDVDには『あなたに夢中』のビデオ・クリップと、ピンク・レディーの『S・O・S』のライブを収録。
『S・O・S』は以前に別のオムニバスに収録されていたので、今回はアルバムには収録されていない。
個人的にはピンク・レディーの曲なら『渚のシンドバッド』が一等好きなので、続編があれば是非とも
とりあげていただきたい。
ああ、なんだかハルヲフォンの「電撃的東京」を聴きたくなってきた。(笑)