HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

LISTEN TO ME : BUDDY HOLY

2011-09-07 11:30:42 | ROCK

バディ・ホリーの生誕75周年ということで、7月にリリースされたトリビュート盤「RAVE ON」を
取り上げたが、新たなトリビュート盤が登場した。掲載写真はピーター・アッシャーをエグゼクティブ・
プロデューサーに据えた「LISTEN TO ME」。先の「RAVE ON」とは被らない、こちらも豪華な
面子が揃ったアルバムだ。

まずは馴染みの曲から通好みの曲まで、いい塩梅の選曲である。
個人的嗜好で言えば、いきなりハイライトが訪れる。ワディー・ワクテルとラス・カンケルのコンビネーションが
バッチリの勢いのあるトラックにスティーヴィー・ニックスの張りのある声が乗るのだから、いきなり
持っていかれるというものだ。ジェフ・ベックを通してその存在を知ったイメルダ・メイの「I'M LOOKIN'
FOR SOMEONE TO YOU」も好きだ。夫であるダレル・ハイアムのロカビリー・ギターが実に
気持ちよく、イメルダの太い声とよくマッチしている。

ジェフ・リンは全ての演奏を自分で賄って「WORDS OF LOVE」を歌うのだが、これはやはり
ジェフのビートルズ好きが如実に感じられて、思わずニヤっとしてしまう。リンゴ・スターの「THINK IT
OVER」も自身のカントリー好きがよく反映されて、私なんかにはどうやっても嫌いになれないアレンジ。
それにしても、いくら過去にピーター・アッシャーがプロデュースした「当たり曲」だったとしても
リンダ・ロンシュタットも76年バージョンでなく、新録すれば良かったのに。

最後のトラック「RAINING IN MY HEART」を歌うのは、今年初来日したエリック・アイドル。
モンティー・パイスンやラトルズ好きには堪らない人選で、軽妙な喋りと軽いアレンジのトラック故に
あっという間に終わってしまう感じがするが、コメディアンで作家であるエリックの参加は、
バディー・ホリーが様々な所で愛されていることを感じさせてくれる。

まあ、私はガーシュインやディズニーを愛する程、器の大きな男でないことを改めて認識せざるを
得ない盤でもあったのだが、これは趣味の問題なので仕方がない。

「RAVE ON」と「LISTEN TO ME」はどちらも素敵なトリビュート盤であることは間違いない。
ただ・・・。どっちの盤でもいいのだけど、ブルース・スプリングスティーンに『OH BOY』を、
キース・リチャーズに『LEARNING THE GAME』を演奏してもらいたかった・・・・。

コメント
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