某誌が選んだ日本のロック・ベスト100には、重要な「縛り」があった。
意識しなければ当たり前のように捉えられる「縛り」。それは「日本のロック・フォーク・
アルバム・ベスト100/60~70年代篇」の前書きにあるのだが、「対象としたのは
1960~79年の間に日本でリリースされた日本のロック/フォークのアルバム」と
ある点だ。80年代も同じ。そうするとその時代に活動していながら、たまたま音を
レコードやCDの形で残していなかったアーティストは選考の対象外となる。
60~70年代の音源が正式に世に出たのが91年の「裸のラリーズ」や77年から
活動を開始し80年代後期の音源が95年にCD化された「ライカスパイダー」が
無視されるという事態になるのは、なんとなくフェアじゃないような気もする。
ライカスパイダーは66会のイケダさんに教えていただき、つまりリアルタイムはおろか
CD化されてから10年以上経って知ることになったのだが、一聴でぶっとんだ。
影響力のあるメディアがこういう音を取り上げる機会は余り無いだろうから、
それなりの考慮があって然るべきなんてことを漠然と思ったものだ。
まあ、考慮があっても取り上げられない可能性は高いのだけど。
掲載写真は宮沢正一のCD「キリストは馬小屋で生まれた」。スターリンの「TRASH」を
聴かせてくれた方に、教えていただいたミュージシャンだ。宮沢の音楽活動の最初期に
あたる音で、その後改造ギターで轟音を出したアルバム「人中間」(これも傑作)を出し、
ラビッツというバンドで活動する。このCDはもともとソノシートで出されたタイトル曲と
そのカップリング曲に、ライナーによると80年頃の自宅録音やライブ音源で構成されている。
昔からの熱心なファンの方は、アルバム「人中間」に収録されなかったタイトル曲の登場に
溜飲が下がったのではないだろうか。
何を基準に「持たざる者」あるいは「社会的弱者」を決めるのか、私にはわからない。
生まれながらなのか、アクシデントによるものか、物質的なものか、精神的なものか?。
ただ、世の中というヤツは世間で言う所の「一般人」にはある程度は便利であるように
出来ている。
一番にならなくてもいいが、最下位は嫌だ、自分より下の人を見つけてホッとする・・・。
恥ずかしながら、意識していないつもりの私にも、こんなことを思う瞬間がある。
このCDのタイトル曲を聴くと、日々の狂騒あるいは競争社会を生きている中で
自分は間抜けだなあと、つくづく思う。
オリジナルのソノシートは勿論、再発CDも探すのは難しいかもしれないが、
気にとめていただければ幸いである。
意識しなければ当たり前のように捉えられる「縛り」。それは「日本のロック・フォーク・
アルバム・ベスト100/60~70年代篇」の前書きにあるのだが、「対象としたのは
1960~79年の間に日本でリリースされた日本のロック/フォークのアルバム」と
ある点だ。80年代も同じ。そうするとその時代に活動していながら、たまたま音を
レコードやCDの形で残していなかったアーティストは選考の対象外となる。
60~70年代の音源が正式に世に出たのが91年の「裸のラリーズ」や77年から
活動を開始し80年代後期の音源が95年にCD化された「ライカスパイダー」が
無視されるという事態になるのは、なんとなくフェアじゃないような気もする。
ライカスパイダーは66会のイケダさんに教えていただき、つまりリアルタイムはおろか
CD化されてから10年以上経って知ることになったのだが、一聴でぶっとんだ。
影響力のあるメディアがこういう音を取り上げる機会は余り無いだろうから、
それなりの考慮があって然るべきなんてことを漠然と思ったものだ。
まあ、考慮があっても取り上げられない可能性は高いのだけど。
掲載写真は宮沢正一のCD「キリストは馬小屋で生まれた」。スターリンの「TRASH」を
聴かせてくれた方に、教えていただいたミュージシャンだ。宮沢の音楽活動の最初期に
あたる音で、その後改造ギターで轟音を出したアルバム「人中間」(これも傑作)を出し、
ラビッツというバンドで活動する。このCDはもともとソノシートで出されたタイトル曲と
そのカップリング曲に、ライナーによると80年頃の自宅録音やライブ音源で構成されている。
昔からの熱心なファンの方は、アルバム「人中間」に収録されなかったタイトル曲の登場に
溜飲が下がったのではないだろうか。
何を基準に「持たざる者」あるいは「社会的弱者」を決めるのか、私にはわからない。
生まれながらなのか、アクシデントによるものか、物質的なものか、精神的なものか?。
ただ、世の中というヤツは世間で言う所の「一般人」にはある程度は便利であるように
出来ている。
一番にならなくてもいいが、最下位は嫌だ、自分より下の人を見つけてホッとする・・・。
恥ずかしながら、意識していないつもりの私にも、こんなことを思う瞬間がある。
このCDのタイトル曲を聴くと、日々の狂騒あるいは競争社会を生きている中で
自分は間抜けだなあと、つくづく思う。
オリジナルのソノシートは勿論、再発CDも探すのは難しいかもしれないが、
気にとめていただければ幸いである。